年末調整と年収の関係|2,000万円超は対象外・平均年収の目安も解説
年末調整とは?年収と税金を精算する仕組み
年末調整は、会社が毎月の給与から天引きした所得税と、1年間の年収で計算した正しい税額との差を精算する手続きです。通常は12月に勤務先が行います。nta.go.jp
毎月の源泉徴収税額は年収が一定という前提で計算されるため、年の中途で昇給・転職・扶養家族の異動・生命保険料控除などがあると、天引き額と年税額がずれます。年末調整はその過不足を還付・徴収して調整します。
年末調整の対象になる人・ならない人(年収2,000万円超のライン)
原則として、勤務先に扶養控除等(異動)申告書を提出している給与所得者は年末調整の対象です。1年を通じて勤務している人、中途就職して年末まで勤務している人などが含まれます。nta.go.jp
- 主たる給与の収入金額が2,000万円を超える人(年収2,000万円超)
- 2か所以上から給与を受け、他方に扶養控除等申告書を提出している人
- 災害により被害を受け、源泉所得税の徴収猶予・還付を受けた人
- 非居住者(海外転勤などで国内に住所・1年以上の居所がない人)
- 日雇労働者など(日額表の丙欄適用者)
日本の平均年収データ|年収487万円・男女差や雇用形態差
国税庁の令和7年分 民間給与実態統計調査によると、給与所得者の平均給与は487万円(前年比9.1万円増)です。男性は597万円、女性は342万円で、男女差は約255万円あります。limo.media
雇用形態別では、正社員・正職員が559万円、パート・アルバイトなどの正社員以外が210万円です。同じ年収でも雇用形態によって年末調整で控除できる所得控除の内容は変わります。
年収300万円台の年末調整|還付の目安と注意点
年収300万円台は平均年収を下回る層で、所得税率は課税所得に応じて5〜10%程度です。扶養控除や生命保険料控除の申告漏れがあると、数千円〜2万円前後の還付になることがあります。
一方、副業収入がある場合は、年末調整では本業分しか精算されません。副業の所得が20万円を超えると確定申告が必要になるケースがあります。年収300万円台でも副業分を含めると追徴になる可能性があります。
年収400万〜500万円台の年末調整|還付・追徴の分かれ目
年収400万〜500万円台は、平均年収487万円前後を含む中心的な年収帯です。所得税率は10〜20%程度で、年末調整での還付額も数千円〜数万円になることが多いです。mhlw.go.jp
ただし、年の中途で扶養から外れた、結婚・出産で扶養家族が増えた、iDeCoやふるさと納税の控除が間に合わないといった場合は、追徴になることがあります。年収500万円台では、住民税の通知額も含めて確認しましょう。
年収600万円以上の年末調整|控除と税率のポイント
年収600万円台〜800万円台では所得税率が20〜23%程度になり、控除の有無が税額に与える影響が大きくなります。生命保険料控除・地震保険料控除・住宅ローン控除(初年は確定申告)などを正しく申告しないと、数万円単位で損をする可能性があります。
年収2,000万円超は年末調整の対象外で確定申告が必須です。また、年収1,000万円台〜2,000万円台でも、副業や複数勤務先がある場合は確定申告が必要になることがあります。
年末調整で確認したい注意点
年末調整は会社が行うものですが、申告書の内容は自分で確認する必要があります。扶養控除等(異動)申告書、保険料控除申告書、配偶者控除等申告書の記載漏れがないかチェックしましょう。
年収の壁(103万円・123万円など)は、扶養に入る家族やパート勤務の人にとって重要です。ただし税制改正で取り扱いが変わる可能性があるため、最新の国税庁資料や自治体の案内を確認してください。
- 年収2,000万円超は年末調整対象外・確定申告が必要
- 中途退職者は退職時の年収123万円以下などの条件で年末調整される場合がある
- 副業・複数勤務先がある人は年末調整だけで完結しないことがある
この記事のポイント
- 年末調整は1年間の年収に基づく所得税の精算。通常は12月に会社が行う
- 年収2,000万円超の人は年末調整の対象外で確定申告が必要
- 平均年収は487万円(男性597万円・女性342万円)
- 年収300万〜500万円台では数千円〜数万円の還付が多いが、扶養異動や副業で追徴も
- 申告書の控除漏れがないか自分で確認することが大切