日本郵政の平均年収は872万円|日本郵便との違いと手取りを解説
日本郵政の平均年収は872万円(2026年3月期)
日本郵政株式会社(6178)が2026年6月18日に提出した第21期(2026年3月期)有価証券報告書によると、提出会社単体の平均年間給与は872万円です。賞与および基準外賃金を含み、平均年齢43.1歳・平均勤続年数15.9年・従業員数1,261人という条件での数値です。
同社の年収はサービス業の中でも高水準に位置し、サービス業560社の平均628万円を244万円上回り、同業種内で51位とされています。全上場企業平均695万円と比べても177万円高い計算です。ただしこの872万円は本社・管理部門中心の「提出会社単体」の数字であり、郵便局の現場を多く抱える日本郵便とは集計範囲が異なる点に注意が必要です。
- 平均年間給与(単体):872万円(賞与・基準外賃金込み)
- 前期比:+8万円(+0.9%)、過去5期で最高
- 平均年齢:43.1歳/平均勤続年数:15.9年/従業員数:1,261人
- サービス業平均628万円、全上場平均695万円を上回る
平均年収の推移(過去5期)
直近5期の平均年収は798万円→841万円→867万円→864万円→872万円と、おおむね800万円台前半から870万円台へ上昇してきました。第20期にいったん微減したものの、第21期は再び増加し過去最高を更新しています。
平均年齢や従業員数も期ごとに動いており、第21期は従業員数が1,261人と前期より26人増えています。年収の変化は賃上げだけでなく、人員構成や出向者の扱いの変更によっても変動するため、単年度の数字だけで判断しないことが大切です。
- 第17期(2022年3月):798万円
- 第18期(2023年3月):841万円
- 第19期(2024年3月):867万円
- 第20期(2025年3月):864万円
- 第21期(2026年3月):872万円
日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命との年収差
日本郵政グループは持株会社と事業会社で給与水準が大きく異なります。同じ第21期の有価証券報告書では、日本郵便の平均年間給与は650.3万円(平均年齢45.4歳・平均勤続年数20.1年・従業員数168,922人)と開示されており、日本郵政本体の872万円とは約220万円の差があります。
この差は、本社機能を担う少数精鋭の提出会社と、郵便・物流・窓口という現場業務を大量に抱える事業会社という、業務内容と人員構成の違いによる面が大きいと考えられます。グループ全体の連結従業員数は224,438人にのぼり、大多数は日本郵便などで働いています。
- 日本郵政(提出会社・単体):872万円/1,261人
- 日本郵便:650.3万円/168,922人
- ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険:金融・保険業として別途開示
- グループ連結従業員数:224,438人
初任給と賃上げの動き
人材確保を目的とした給与水準の見直しは毎年実施されており、2025年度の賃上げ率はグループ4社(日本郵政・日本郵便・ゆうちょ銀行・かんぽ生命保険)統一で3.12%とされています。
新卒初任給も引き上げられ、2025年度入社の金額は月額234,200円〜262,300円(前年度比 約4.5%増)と開示されています。なお、年代別・職種別の平均年収は有価証券報告書では公表されておらず、正確な金額は不明です。
- 2025年度賃上げ率:3.12%(グループ4社統一)
- 2025年度入社の初任給:月額234,200〜262,300円
- 前年度比:約4.5%増
- 年代別・職種別の平均年収は非開示のため不明
手取りはどのくらいになるか
872万円は税金や社会保険料を差し引く前の額面です。一般的な計算では、社会保険料と所得税・住民税でおおむね額面の2割前後が差し引かれ、手取りは年間で650万円前後、月額にすると40万円台後半〜50万円台が一つの目安になります。
実際の手取りは扶養家族の人数、住んでいる自治体の住民税率、各種控除の有無で変わります。日本郵便の650.3万円であれば手取りは年間480万〜500万円台が目安となり、同じ「日本郵政グループ」でも会社によって手取り水準はかなり異なります。
- 額面872万円 → 手取りは年間650万円前後が一つの目安
- 額面650万円 → 手取りは年間480万〜500万円台が一つの目安
- 扶養・控除・自治体により実際の金額は変動する
年収が高めに見える背景と注意点
日本郵政の単体年収が高いのは、本社の管理・企画部門や金融・不動産関連の機能が集約されているためと考えられます。有価証券報告書では、連結ベースの事業構成として生命保険業49.3%、銀行業25.1%、郵便・物流事業20%、国際物流事業4.4%といった比率が示されています。
また同社は人的資本の開示も進めており、労働者の男女の賃金差異(男性の賃金に対する女性の賃金の割合)は全労働者で68.4%、日本郵便では61.1%と公表されています。管理職に占める女性労働者の割合は日本郵政で17.8%です。平均年収だけでなく、こうした構成も踏まえて確認することをおすすめします。
- 単体は本社・管理部門中心のため水準が高く見えやすい
- 男女の賃金差異は全労働者68.4%(日本郵便61.1%)
- 管理職に占める女性労働者の割合は日本郵政17.8%
- 平均値は一部の高給層に引っ張られる点に注意
転職・就職で狙う場合の見方
日本郵政グループは採用区分によって処遇レンジが大きく異なります。本社の総合職・専門職と、日本郵便の現業系・地域基幹職では年収水準が別物になるため、「日本郵政の平均年収872万円」だけを見て応募先を判断するのは適切ではありません。
転職の際は、応募する会社・職種・等級の募集要項で提示される想定年収を優先して確認し、参考値として有価証券報告書の平均年間給与を見る、という順番が現実的です。
- 本体採用か日本郵便などの事業会社かで水準が大きく違う
- 募集要項の想定年収を最優先で確認する
- 有報の平均値はあくまで全社平均の参考値と考える
この記事のポイント
- 日本郵政(単体)の平均年収は872万円(2026年3月期)、前期比+8万円で過去5期最高
- 平均年齢43.1歳・平均勤続年数15.9年・従業員1,261人という条件付きの数値
- 日本郵便は650.3万円で、本体との差は約220万円。同じグループでも水準が異なる
- 2025年度賃上げ率はグループ統一で3.12%、2025年度初任給は月額234,200〜262,300円
- 872万円の手取りは年間650万円前後が一つの目安。実際は扶養・控除で変動する
- 年代別・職種別の平均年収は開示されておらず不明。応募時は募集要項の想定年収を優先