検察官の年収はいくら?初任から検事総長までの給与を解説
検察官(検事)の年収はいくら?まず結論
検察官は国家公務員ですが、一般の公務員とは別に「検察官の俸給等に関する法律」で給与が定められています。検索で確認した情報では、検察官の年収はおよそ600万円〜2,400万円前後が目安とされています。
ただしこれは「号俸(等級)」による差が非常に大きい世界です。司法修習を終えて任官した直後の検事は原則として検事18号で、俸給月額は約28.6万円。額面年収にすると450万〜570万円程度のレンジになります。そこから経験と役職に応じて上がっていくイメージです。
- 初任検事(検事18〜20号):額面450万〜570万円程度
- 中堅層(検事9〜14号前後):600万〜900万円台
- 幹部(検事1〜8号):900万〜1,500万円超
- 検事総長・検事長クラス:2,000万〜2,400万円前後
検察官の給与は法律の俸給表で決まっている
検察官の俸給月額は、法律の別表で等級ごとに細かく定められています。民間企業のように会社ごとの給与テーブルがあるわけではなく、同じ号であれば同じ俸給月額が基本です。
令和7年4月1日時点の資料では、検事総長が月額152.8万円、検事1号が月額122.4万円、検事9号が月額45.9万円、検事20号が月額27.6万円などと示されています。法改正や改定により年度で金額が変わる点には注意が必要です。
なお、どの検察庁(最高検・高検・地検・区検)に勤務しても俸給上の区別はなく、スタート地点は同じとされています。
- 検事総長:月額約152.8万円〜168.2万円(資料により差あり)
- 検事1号:月額約122.4万円〜134.6万円
- 検事8号:月額約51.6万円〜59.3万円
- 新任検事(検事18号):月額約26.4万円〜28.6万円
- 検事20号:月額約23.9万円〜27.6万円
ボーナス(期末・勤勉手当)と各種手当
検察官のボーナスは、検事9号〜20号などの一般職員で年間4.65月分、検事1号〜8号などの指定職職員で年間3.5月分とされています。ボーナスは「期末手当」と「勤勉手当」に分かれ、勤勉手当は勤務成績に応じて支給されます。
また、勤務地に応じた地域手当(東京都の特別区で俸給月額の20%など)や扶養手当、住居手当、広域異動手当、寒冷地手当などが支給される場合があります。一方で、超過勤務手当・休日手当・夜勤手当・宿日直手当は支給されない仕組みです。
- 検事9〜20号のボーナス:年間4.65月分
- 検事1〜8号のボーナス:年間3.5月分
- 地域手当:勤務地により俸給月額の一定割合(例:東京都特別区20%)
- 扶養・住居・広域異動・寒冷地手当などは要件を満たせば支給
- 時間外・休日・夜勤・宿日直手当は不支給
等級別の年収イメージ(単純計算の目安)
俸給月額×12か月にボーナスを加えた単純計算で、おおよその額面年収を整理すると次のようになります。勤勉手当の評価分や地域手当を除いた概算なので、実際は勤務地や評価で上下します。
検事8号(月額約59.3万円)で単純計算すると約900万円台、検事1号(月額約134.6万円)では2,000万円を超える計算になります。
- 検事20号(月23.9万円前後):額面約460万円
- 検事18号(月26.4〜28.6万円):額面約470万〜570万円
- 検事9号(月45.9〜47.5万円):額面約650万〜800万円台
- 検事8号(月51.6〜59.3万円):額面約900万円台
- 検事1号(月122.4〜134.6万円):額面2,000万円超
- 検事総長(月152.8万円〜):額面2,000万〜2,400万円前後
一般の労働者やほかの法曹と比べると
厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした一般労働者の年収目安は、男女計で約490万円、大学卒で約570万円程度です。検察官は初任の段階でもこれに近い水準に達し、経験を積むと差が開いていく形になります。
ほかの法曹と比べると、裁判官と検察官は報酬・俸給が法律で定められているため概ね同額と考えられ、令和6年の調査では弁護士を含む法務従事者全体の平均年収は765万2,700円とする試算も紹介されています。ただし区分による差が大きい点には注意が必要です。
- 一般労働者・男女計の年収目安:約490万円(2025年)
- 大学卒の年収目安:約570万円(2025年)
- 法務従事者全体の平均年収:765万2,700円(令和6年調査・弁護士以外も含む)
- 裁判官と検察官は法律で給与が定められ、水準は概ね同等とされる
検察官の年収を見るときの注意点
検察官の給与は法律で決まっているため、民間企業のような成果連動の大幅な報酬アップは基本的にありません。また、示されている年収は額面であり、社会保険料や税金を差し引いた手取りは2割前後少なくなるのが一般的です。
事件対応のため勤務時間外の業務が多くても、時間外手当は支給されない仕組みです。さらに昇進や号俸の上がり方は人事評価に左右されるため、誰もが順調に上位号へ進めるとは限らない点も押さえておきましょう。
- 掲載している金額は額面ベース。手取りは別途計算が必要
- 時間外手当などが出ないため、労働時間あたりで見ると印象が変わる可能性
- 昇進・号俸は人事評価次第で、必ずしも順調に上がるとは限らない
- 資料の改正年度によって俸給月額が異なるため、いつの時点の数字かを確認する
この記事のポイント
- 検察官の年収はおおよそ600万〜2,400万円前後が目安とされる
- 初任検事は検事18号で額面450万〜570万円程度からスタート
- 俸給月額は法律で定められ、検事総長は月額150万円超の水準
- ボーナスは一般職員で年間4.65月分、指定職で3.5月分
- 時間外手当は不支給で、額面と手取りの差にも注意が必要