樹木医の年収はいくら?平均年収・手取り・資格手当を解説
樹木医の年収に公的な統計はある?
結論からいうと、樹木医という職種だけを対象にした年収の公的統計は存在しません。樹木医は国家資格ではなく、一般財団法人日本緑化センターが認定する民間資格で、専業で働く人よりも造園業や植栽管理業、研究職など別の仕事をしながら資格を活かす人が多いためです。
そのため年収を考えるときは、樹木医が多く働く造園・緑化関連の職種統計や、民間の給与データを参考にするのが現実的です。本記事では検索で確認できた情報と、厚生労働省の賃金統計を基にした年収参考値を組み合わせて整理します。
樹木医の平均年収の目安は250万〜500万円
民間各社のデータをまとめた情報では、造園会社に勤める樹木医の年収は250万〜500万円の間におさまるケースが多く、平均では400万円前後と見積もられています。日本人全体の平均年収と比べると、ほぼ同程度かやや低めの水準です。
同じ樹木医でも、勤務先の企業規模や担当する業務範囲によって差が大きく、テーマパーク事業や不動産事業を手がける大規模企業の植栽・造園業務では高めの年収例も見られます。反対に小規模な造園業者では300万円前後にとどまることも珍しくありません。
- 造園業者に勤務する30歳男性:年収およそ400万円程度
- 造園業として働く樹木医:250万〜500万円のレンジ
- 民間データから算出した平均:400万円前後
統計データから見た樹木医の年収
樹木医の資格取得をすすめられることが多い庭師は「農林漁業従事者」に分類されます。令和6年賃金構造基本統計調査では、きまって支給する現金給与額26万1,000円×12カ月+年間賞与その他特別給与額38万6,000円で、年収約351万円と計算できます。
ただしこの金額はボーナスを含んだ値です。賞与のない職場では年収が351万円を下回る可能性があります。また経験年数0年で計算すると、24万500円×12カ月+3万6,900円=約292万円となり、若手のうちは300万円前後になりやすいことがわかります。
- 農林漁業従事者の年収目安:約351万円(月給26.1万円+賞与38.6万円)
- 経験年数0年の年収目安:約292万円
- 給与所得者全体の平均給与:約460万円(国税庁・令和5年分)
初任給と年齢別の給料イメージ
造園会社に技術職として就職した場合の初任給は16万〜20万円程度が多く、日給月給制を採用している会社も少なくありません。日給の積み重ねが月の給料日にまとめて支払われるため、働いた日数によって月収が変動しやすい点には注意が必要です。
経験を積むと待遇は上がっていき、40代では月給40万円程度というデータも見られます。技術職としての実力や経験が収入に反映されやすい職種といえます。
手取りはどのくらいになる?
各社の統計データをもとにすると、樹木医の平均年収は400万円前後、月額総支給額で33万円ほどと単純計算されます。東京都で勤務する独身の場合、交通費を除いた月の手取り額は25万〜26万円ほどになる見込みです。
社会保険料や税金は年収や家族構成で変わるため、手取り額はあくまで目安として考えてください。年収400万円台であれば、手取りは総支給額のおよそ8割前後になることが一般的です。
年収を左右する3つの要素
樹木医の年収には、勤務先の企業規模・経験年数・資格の有無が影響すると考えられます。職場によっては樹木医資格を保有していることで月給に数千円〜数万円の手当が上乗せされるケースもあります。
資格があるだけですぐ年収が大きく上がるわけではありませんが、入札条件として樹木医の在籍が求められる公共事業もあり、信頼や受注につながりやすい点は収入面でもプラスに働く可能性があります。
- 企業規模:大規模な造園・緑化企業ほど高めになりやすい
- 経験・技術力:経験を重ねるほど給与に反映されやすい
- 資格手当:数千円〜数万円の上乗せがある職場も
- 雇用形態:日給月給制が多く、勤務日数で変動しやすい
研究機関や自治体で働く場合の年収
造園業以外では、大学などの研究機関で樹木の生態研究に従事する人や、自治体の公務員として林業・緑地造成に関わりながら樹木医資格を活かす人もいます。
大学では役職が上がるほど収入が増え、講師で平均年収720万円ほど、教授になると1,000万円を超える人も出てきます。ただしこれは研究者としてのキャリアの結果であり、樹木医資格そのものが高年収を保証するものではありません。
樹木医の登録者数と働き方の実態
一般財団法人日本緑化センターのデータによると、2024年6月1日時点の樹木医登録者数は3,071人、うち女性は431人です。母数が少ない資格であり、造園関係の職種や研究職、コンサルタントとして働きながら資格を活かす人が多いのが特徴です。
樹木医の仕事は、樹木の調査・研究、診断・治療、公園緑地の計画・設計・管理、落枝や倒木による被害の抑制、後継樹の育成、知識の普及・指導、環境教育プログラムの実施など多岐にわたります。専業ではなく兼業で活躍するケースが大半である点も、年収を考えるうえで押さえておきたいポイントです。
この記事のポイント
樹木医という職種だけの公的年収統計は存在しないため、造園・緑化関連の統計や民間データを参考に年収を把握する必要があります。
- 樹木医の年収は造園業で250万〜500万円、平均400万円前後が目安
- 農林漁業従事者の統計では年収約351万円、経験0年では約292万円
- 初任給は16万〜20万円程度、40代では月給40万円程度の例も
- 東京で独身の場合、手取りは月25万〜26万円ほどが一つの目安
- 資格手当は数千円〜数万円が中心で、年収1,000万円超は研究職など限定的
- 大企業・経験・資格手当の有無で年収差が出やすい