航空整備士の年収はいくら?平均年収・手取り・資格別の目安
航空整備士の年収はどのくらい?
航空整備士の年収は、勤務先(航空会社の直営か、整備を受託する会社か)、保有資格(一等・二等)、経験年数、シフト手当の有無などで大きく変わります。そのため「航空整備士=この年収」と一律に示すことはできません。
本記事の調査では、航空整備士という職種に限定した公的な平均年収の数値は確認できませんでした。厚生労働省の賃金構造基本統計調査には職種(小分類)別の表が用意されていますが、今回参照した公表資料の抜粋には航空整備士の区分の数値が含まれていません。断定を避け、確認できた全体統計と一般的な傾向を組み合わせて目安を整理します。
- 航空整備士限定の公的平均年収は、今回の調査では不明
- 全体の一般労働者(男女計)の平均は所定内給与340.6千円/月、年収換算で約490万円が参考水準
- 実際の年収は資格・経験・勤務先・手当で変動する
公的統計から見た「比較のものさし」
令和7(2025)年賃金構造基本統計調査によると、一般労働者(短時間労働者以外)の所定内給与額は男女計で月340.6千円(前年比3.1%増)、男性373.4千円、女性285.9千円でした。これは賞与を含まない月額の平均であり、年収に換算するとおおむね490万円前後(男女計)が一つの参考線になります。
産業別では「電気・ガス・熱供給・水道業」が444.0千円、「学術研究,専門・技術サービス業」が440.3千円と高水準で、最も低いのは「宿泊業,飲食サービス業」の277.2千円でした。航空整備士が属する「運輸業,郵便業」の一般労働者の数値は、今回参照した抜粋には含まれていないため不明です。
- 一般労働者・男女計:月340.6千円(年収換算 約490万円)
- 男性:月373.4千円(約540万円)/女性:月285.9千円(約410万円)
- 学歴別では大学卒が月396.3千円(約570万円)、高校卒が月297.2千円(約420万円)
- 産業別の最高は電気・ガス・熱供給・水道業の月444.0千円
航空整備士の年収レンジの目安
以下は求人情報や業界の一般的な傾向をもとにした参考レンジです。公的統計による裏付けのある数値ではない点にご注意ください。実際の提示額は、路線運航か整備専門会社か、深夜・早朝シフトの比重、資格手当の設計などで変わります。
未経験から入る場合は20代前半で年収300万円台、経験を積んだ20代後半〜30代で400万〜600万円台、一等航空整備士や管理職・教官職でさらに上を狙う、というのが大まかなイメージです。ただし会社ごとの差が大きく、同じ年代・資格でも金額は一致しません。
- 未経験・若手:年収300万〜450万円程度の求人が見られる
- 経験者・中堅:年収450万〜650万円程度が一つの目安
- 一等航空整備士・管理職・教官:年収600万〜900万円程度を提示する例もある
- 深夜・休日手当の多い勤務形態では、基本給が同じでも年収が上振れしやすい
給与の決まり方と手取りの考え方
航空整備士の給与は、一般的に「基本給+各種手当+賞与」で構成されます。基本給に加えて、資格手当、整備手当、深夜勤務手当、休日出勤手当、宿日直手当などが積み上がる形が多く、シフトの組み方によって月々の支給額が変動します。
手取りは、額面から所得税・住民税・社会保険料が差し引かれた金額です。年収500万円の場合、手取りはおおむね380万〜400万円前後が目安になりますが、扶養の有無や住んでいる自治体、社会保険の加入状況で変わります。
- 基本給+資格手当+各種勤務手当+賞与という構成が一般的
- 手取りは額面のおよそ75〜80%を目安に考える
- 手当が多い職場では、残業や深夜帯の勤務が年収を左右する
年収を左右する3つの要素
一つ目は資格です。二等航空整備士から一等航空整備士へステップアップすると、資格手当や任される業務の範囲が変わり、処遇が上がる傾向があります。二つ目は経験年数と機種の限定資格で、特定機種の整備ができる人材は希少性が高まります。
三つ目は勤務先の違いです。航空会社の直営整備部門、整備専門会社、自衛隊や官公庁の整備職では、給与体系や賞与水準の考え方が異なります。同じ「航空整備士」でも、所属によって年収カーブは別物と考えたほうがよいでしょう。
- 資格:二等→一等へのステップアップが処遇に影響
- 経験:機種限定資格や検査業務の経験が評価されやすい
- 勤務先:航空会社直営か、整備受託会社か、公的機関かで体系が異なる
年収アップを目指すときの考え方
在職中に年収を上げる近道は、手当のつく勤務を増やすことと、上位資格を取得することです。ただし深夜勤務や連続勤務は体力的な負担も大きいため、長く働き続けられるバランスを考える必要があります。
転職で年収を上げる場合は、機種経験や資格がそのまま評価されるかがポイントになります。提示額だけでなく、資格取得の支援制度、手当の内訳、シフトの組み方まで確認しておくと判断を誤りにくくなります。
- 上位資格・機種限定資格の取得を優先する
- 転職時は額面だけでなく手当・支援制度・勤務形態を比較する
- 手取りベースでも比較し、生活費と照らし合わせる
この記事のポイント
- 航空整備士に限定した公的な平均年収は今回の調査では確認できず、不明として扱った
- 全体の参考水準は一般労働者・男女計で月340.6千円・年収換算約490万円
- 航空整備士の年収は資格・経験・勤務先・手当で変わり、未経験300万〜450万円台、中堅450万〜650万円、上位資格・管理職で600万〜900万円程度の例がある
- 手取りは額面のおよそ75〜80%を目安にする
- 年収アップは上位資格の取得と、手当・支援制度を含めた勤務先選びがカギ