額面と手取りの年収差はどれくらい?平均年収から手取り目安を解説

キーワード: 額面 手取り

額面年収と手取り年収の違い

額面年収とは、会社から支払われる基本給・各種手当・賞与などを合計した、税金や社会保険料を差し引く前の金額です。求人票や源泉徴収票の「支払金額」に近い考え方で、いわゆる「年収〇〇万円」と語られるときは、この額面を指すことが一般的です。

一方の手取り年収は、額面から所得税・住民税・社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険など)を差し引いた、実際に口座へ振り込まれる金額の合計を指します。住民税は前年の所得をもとに翌年課税されるため、入社1年目などは手取りが一時的に多く見えることもあります。

  • 額面=控除前の総支給額。求人票や源泉徴収票の支払金額の目安
  • 手取り=控除後に実際に受け取る金額。生活設計はこちらを基準に
  • 差額の主な内訳は社会保険料・所得税・住民税

手取りは額面のおよそ何割?

一般的に、会社員の手取りは額面年収のおよそ75〜85%程度になることが多いとされています。社会保険料はおおむね額面の15%前後、所得税と住民税を合わせた税負担は所得水準によって数%〜15%程度と幅があり、年収が上がるほど税率も段階的に高くなる点が特徴です。

あくまで概算ですが、額面年収に0.75〜0.85を掛けると手取りの目安をざっくり把握できます。扶養家族の人数、生命保険料控除などの各種控除、住民税の自治体差によって実際の金額は変わるため、あくまで参考値として捉えてください。

  • 額面年収 × 0.75〜0.85 ≒ 手取り年収の目安
  • 年収が高いほど社会保険料・税率の負担割合が上がりやすい
  • 家族構成や控除の有無で同じ額面でも手取りは変動する

額面年収別の手取り目安(概算)

ここでは単身・扶養なしといった一般的な前提での、額面年収別の手取り年収の概算レンジを整理します。実際の金額は居住地や年齢、家族構成によって変わるため、下記は目安としてご覧ください。

月々の手取りを知りたい場合は、手取り年収をおおよそ12で割ると近い数字になります。ボーナスがある場合は、月給と賞与の配分によって毎月の手取り額は変動します。

  • 額面300万円台:手取りはおよそ230万〜250万円程度
  • 額面400万円台:手取りはおよそ300万〜320万円程度
  • 額面500万円台:手取りはおよそ370万〜390万円程度
  • 額面600万円台:手取りはおよそ440万〜465万円程度
  • 額面700万円台:手取りはおよそ500万〜545万円程度
  • 額面1000万円台:手取りはおよそ700万〜760万円程度

平均的な額面年収はどのくらい?

厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査によると、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の所定内給与額は男女計で月額34万600円でした。単純に12か月分を掛けると約408万円となり、賞与を加えた年収換算ではおおよそ490万円前後が一つの参考値になります。

性別で見ると、男性は月額37万3400円、女性は月額28万5900円で、男女間の賃金格差(男性=100)は76.6と、比較可能な1976年以降で最も縮小しています。学歴別では高校卒が月額29万7200円、大学卒が月額39万6300円という結果も公表されています。

  • 一般労働者・男女計の所定内給与は月額34万600円(2025年)
  • 年収換算の参考値はおおよそ490万円前後
  • 男性は月額37万3400円、女性は月額28万5900円

産業・雇用形態で見る額面の目安

同じ日本国内でも、業種によって額面の水準には差があります。賃金構造基本統計調査では、電気・ガス・熱供給・水道業が月額44万4000円、学術研究・専門・技術サービス業が月額44万0300円と高めに推移する一方、宿泊業・飲食サービス業は月額27万7200円と低めでした。

雇用形態別では、正社員・正職員が月額35万8800円、それ以外が月額24万1700円となっています。手取りを考える際は、額面の水準だけでなく、社会保険の加入状況や勤務時間も合わせて確認することが大切です。

  • 電気・ガス・熱供給・水道:月額44万4000円(年収換算の参考値は640万円前後)
  • 学術研究・専門・技術サービス:月額44万0300円(同635万円前後)
  • 金融・保険:月額43万7000円(同630万円前後)
  • 情報通信:月額40万6000円(同585万円前後)
  • 正社員・正職員は月額35万8800円、それ以外は月額24万1700円

手取りを少しでも増やすための考え方

手取りを増やす方法は、大きく「額面を増やす」「控除・負担を適正に見直す」の2つに分けられます。額面を増やす代表例は、昇給・転職・資格取得・副業などです。ただし年収が上がると社会保険料や税率も上がるため、手取りは額面ほどは増えない点に注意が必要です。

控除の見直しとしては、ふるさと納税やiDeCo(個人型確定拠出年金)、生命保険料控除の活用などが挙げられます。これらは手取り額そのものを増やすのではなく、税負担や老後の資産形成に影響する制度です。効果は人によって異なるため、加入前に自分の年収・家族構成で試算することをおすすめします。

  • 昇給・転職・資格取得は額面を直接増やす選択肢
  • ふるさと納税やiDeCoは税負担の軽減が期待できる制度
  • いずれも効果額は年収や家族構成によって変わる

額面と手取りを見るときの注意点

求人票に記載されている「年収」は額面であることが多く、実際の手取りはそれより1〜2割程度少なくなります。転職を検討する際は、額面の年収だけで比較するのではなく、毎月の手取り額や賞与の支給時期まで確認しておくと、生活設計を立てやすくなります。

また、残業代の有無や固定残業代の扱い、社会保険の加入条件なども手取りに影響します。実際の手取り額は勤務先の給与明細や、国税庁・自治体の制度を踏まえて確認するのが確実です。本記事の金額はすべて概算の目安としてご活用ください。

  • 求人票の年収は額面であることが多い
  • 固定残業代や社会保険の加入条件も手取りに影響する
  • 正確な金額は給与明細や公式制度で確認する

この記事のポイント

額面は控除前、手取りは控除後。手取りは額面のおよそ75〜85%が目安です。2025年の一般労働者の所定内給与は月額34万600円で、年収換算の参考値は約490万円前後。額面500万円台の手取りはおよそ370万〜390万円程度が一つの目安になります。ただし金額は家族構成・居住地・控除状況で変わるため、あくまで概算として捉えてください。

  • 額面=控除前、手取り=控除後。差は社会保険料・所得税・住民税
  • 手取りの目安は額面の約75〜85%
  • 2025年の一般労働者の所定内給与は月額34万600円
  • 額面500万円台の手取りはおよそ370万〜390万円程度
  • 正確な手取りは給与明細や控除状況で変わるため概算扱いで

参考情報

← 記事一覧へ · 記事を検索 · 年収指数を見る · トピック一覧