SEの年収はいくら?2025年平均と手取り・転職の目安
SEの年収は「一概にいくら」と言えない理由
SE(システムエンジニア)の年収は、職種(開発・運用・コンサル寄りなど)、スキル、役職、企業規模、勤務地によって差が大きく、単一の平均値を断定することはできません。公的統計にも「SEだけ」を抽出した年収データは基本的に存在しないため、ここでは産業別・雇用形態別などの公表値を手がかりに目安を整理します。
参考になるのが厚生労働省の令和7(2025)年賃金構造基本統計調査です。同調査の一般労働者(短時間労働者以外)の所定内給与は、男女計で月34万600円(前年比3.1%増)、男性37万3,400円、女性28万5,900円でした。
- 公的統計は「SE個人」ではなく産業・学歴・年齢などで集計されている
- 同じSEでも開発言語・上流工程の経験・マネジメント有無で水準が変わる
- 月給の公表値には残業代や賞与が含まれない点に注意
情報通信業の賃金は月40.6万円(年収換算の目安)
2025年の産業別賃金(男女計・所定内給与)では、情報通信業は月40万6,000円でした。これを単純に12倍すると約487万円ですが、実際の年収は賞与・各種手当が加わるため、おおむね年収550万〜650万円前後のレンジとして語られることが多い水準です(あくまで概算の目安です)。
ただし情報通信業には通信キャリアや大手SIerの管理部門なども含まれるため、この数値がそのままSE個人の平均を意味するわけではありません。
- 電気・ガス・熱供給・水道業:月44万4,000円(年収換算約640万円)
- 学術研究,専門・技術サービス業:月44万300円(同約635万円)
- 金融業・保険業:月43万7,000円(同約630万円)
- 情報通信業:月40万6,000円(同約585万円)
- 製造業:月33万円(同約475万円)
- 宿泊業,飲食サービス業:月27万7,200円(最も低い水準)
全国平均・学歴別・年齢別との比較
全国の一般労働者(男女計)の所定内給与は月34万600円で、年収換算では約490万円が一つの参考値になります。男性は月37万3,400円(約540万円)、女性は月28万5,900円(約410万円)で、男女間賃金格差(男=100)は76.6と、比較可能な1976年以降で最も縮小しています。
学歴別では、高校卒が月29万7,200円(約420万円)、大学卒が月39万6,300円(約570万円)、大学院卒が月51万7,400円でした。年齢別の賃金カーブでは、男性は55〜59歳の月44万5,600円がピーク、女性は45〜49歳および55〜59歳の月30万5,700円が最も高くなっています。
- 20代のSE:年収300万〜450万円台が一つの目安レンジ
- 30代のSE:年収400万〜600万円台が一つの目安レンジ
- 40代以降:年収500万〜700万円台以上も視野、ただし役職・専門性次第
- 上記は公的統計からの推計であり、個人の年収を保証するものではない
手取りは年収のおよそ7〜8割が目安
年収から社会保険料と税金を差し引いた手取りは、一般的に年収のおよそ75〜80%程度が目安とされます。たとえば年収500万円であれば手取りはおおむね380万〜400万円前後、年収600万円なら450万〜480万円前後という計算になります。
ただし手取り額は家族構成、居住地の住民税、ふるさと納税やiDeCoなどの制度利用で変わります。正確な金額は勤務先の源泉徴収票や自治体の税額通知で確認してください。
- 年収400万円 → 手取りはおおむね310万〜320万円前後
- 年収500万円 → 手取りはおおむね380万〜400万円前後
- 年収600万円 → 手取りはおおむね450万〜480万円前後
転職で年収は上がる?判断のポイント
公的統計からは「SEが転職すれば必ず年収が上がる」とは言えません。雇用形態別の賃金をみると、正社員・正職員が月35万8,800円であるのに対し、それ以外は月24万1,700円で、雇用形態間の格差(正社員=100)は67.4となっています。正社員のポジションを維持することは年収面でも重要です。
年収アップを狙うなら、産業別で水準の高い情報通信業・学術研究/専門・技術サービス業・金融業などの求人を比較しつつ、上流工程やクラウド・セキュリティなどの専門スキルを積むことが現実的な選択肢になります。提示額は求人票の想定年収レンジと、面接での等級・役割の説明を必ず確認しましょう。
- 正社員・正職員:月35万8,800円/それ以外:月24万1,700円
- 雇用形態間賃金格差(正社員=100)は男女計67.4
- 残業代・賞与・リモート手当など、月給以外の条件も必ず確認する
この記事のポイント
- SE個人の年収を直接示す公的統計は存在せず、産業別データからの目安となる
- 2025年の情報通信業の所定内給与は月40.6万円、年収換算で約550万〜650万円前後が一つのレンジ
- 全国の一般労働者(男女計)は月34万600円、年収換算で約490万円が参考値
- 学歴別では大学卒が月39万6,300円、大学院卒が月51万7,400円
- 手取りは年収のおよそ75〜80%が目安。条件により変動する
- 転職での年収アップは断定できず、正社員での雇用維持とスキル・産業選びが鍵