手取り計算 月給から年収・手取りを早見|平均額と控除の目安
月給から手取りを計算する基本の流れ
手取り額とは、給与明細の「総支給額(額面)」から、社会保険料と税金を差し引いた後に、実際に口座へ振り込まれる金額のことです。月給が同じでも、住んでいる自治体・年齢・家族構成・賞与の有無によって控除額は変わるため、手取りは必ず一定の幅(レンジ)で考えます。
一般的な会社員の場合、総支給額に対する控除の割合は、社会保険料がおおむね14〜16%前後、所得税と住民税を合わせて数%〜十数%程度です。年収300万円〜600万円の帯では、手取りは総支給額のおよそ75〜85%に収まりやすいという目安で捉えておくと計算しやすくなります。
- 健康保険料:標準報酬月額に都道府県ごとの料率をかけて算出(労使折半)
- 厚生年金保険料:標準報酬月額の18.3%を労使折半(2025年時点)
- 雇用保険料:賃金の一定率(一般の事業は労働者負担分あり)
- 介護保険料:40歳〜64歳の人のみ健康保険料に上乗せ
- 所得税:課税所得に応じた累進税率。毎月は概算で源泉徴収される
- 住民税:前年の所得をもとに6月から翌年5月まで毎月天引きされる
月給別・手取りの目安レンジ(会社員・扶養なし想定)
以下は、東京都などの一般的な条件で、社会保険料と税を控除した場合のおおよその目安です。実際の金額は自治体・年齢・扶養の有無・賞与の割合で変動するため、±1〜2万円程度の幅をもって確認してください。
月給そのものではなく「月給×12+賞与」で年収を出し、そこから手取りを概算するのが実務的です。手取り年収は、額面年収のおよそ75〜85%が目安になります。
- 月給20万円(額面年収 約240万〜280万円)→ 手取り 約16万〜17万円/月
- 月給25万円(額面年収 約300万〜330万円)→ 手取り 約19.5万〜20.5万円/月
- 月給30万円(額面年収 約360万〜400万円)→ 手取り 約23万〜24万円/月
- 月給34万円(額面年収 約490万円前後)→ 手取り 約25万〜27万円/月
- 月給40万円(額面年収 約500万〜570万円)→ 手取り 約29万〜31万円/月
- 月給50万円(額面年収 約700万円前後)→ 手取り 約35万〜37万円/月
2025年の平均月給と年収換算の目安
厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の所定内給与額は、男女計で月34万600円(前年比3.1%増)、男性37万3,400円、女性28万5,900円でした。これは毎月の所定内給与(残業代を除く)の平均であり、賞与は含まれていません。
賞与を含めた年収に換算すると、男女計でおよそ490万円前後、男性でおよそ540万円前後、女性でおよそ410万円前後が一つの参考レンジになります。男女間賃金格差は(男性=100)で76.6となり、比較可能な1976年以降で最も縮小しました。
- 男女計:月34万600円/年収換算 約490万円レンジ
- 男性:月37万3,400円/年収換算 約540万円レンジ
- 女性:月28万5,900円/年収換算 約410万円レンジ
- 短時間労働者の1時間当たり賃金は男女計1,518円(前年比2.8%増)
学歴・産業別にみた月給の目安
同じ「月給」でも、学歴や業種によって水準には差があります。転職や就職で年収を比べるときは、業種の平均レンジを確認しておくと判断しやすくなります。
2025年の調査では、学歴別(男女計)で高校卒29万7,200円、大学卒39万6,300円、大学院卒51万7,400円でした。産業別では「電気・ガス・熱供給・水道業」が44万4,000円で最も高く、「宿泊業,飲食サービス業」は27万7,200円で最も低くなっています。業種による差は月給で15万円以上開く場合もあります。
- 高校卒:月29万7,200円/年収換算 約420万円レンジ
- 大学卒:月39万6,300円/年収換算 約570万円レンジ
- 電気・ガス・熱供給・水道:月44万4,000円/年収換算 約640万円レンジ
- 学術研究・専門・技術サービス:月44万300円/年収換算 約635万円レンジ
- 情報通信:月40万6,000円前後/年収換算 約585万円レンジ
手取りを確認・調整するときのポイント
手取り額は、入社時にもらう「標準報酬月額」の等級でおおむね決まります。残業代や賞与が増えても、社会保険料の等級が切り替わるまでは手取りの増え方が大きくなりやすい一方、等級が上がった後は控除も増えます。
毎月の手取りを少しでも増やしたい場合は、iDeCoやふるさと納税など、課税所得や住民税に影響する制度を組み合わせる方法があります。ただし制度の上限や効果は年収・家族構成によって異なるため、断定せずに自分の条件で試算することをおすすめします。
- 6月〜7月に届く「住民税決定通知書」で住民税額を確認する
- 賞与の有無を含めた「年収ベース」で手取りを試算する
- 健康保険料率は都道府県で異なるため、協会けんぽの料率表を確認する
- 転職時は「額面年収」ではなく「手取り年収」で比較する
- 試算結果はあくまで目安であり、実際の支給額を保証するものではない
この記事のポイント
- 手取りは総支給額から社会保険料(約14〜16%)と税金を引いた額で、年収の75〜85%が目安
- 月給30万円なら手取り約23万〜24万円、月給40万円なら約29万〜31万円が一つのレンジ
- 2025年の一般労働者の平均月給は男女計34万600円、年収換算で約490万円前後
- 学歴・業種による差は大きく、大学卒は月39万6,300円、宿泊・飲食は月27万7,200円
- 実際の手取りは自治体・年齢・扶養で変動するため、必ず自分の条件で試算する