源泉徴収票で手取りはわかる?年収別の手取り目安を解説

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源泉徴収票に「手取り額」は書かれていない

源泉徴収票は、会社が1年間に支払った給与と、そこから天引きした所得税などを国に報告するための書類です。記載されているのは「支払金額」「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」「源泉徴収税額」「社会保険料等の金額」などで、実際に口座へ振り込まれた手取り額そのものは記載されていません。

そのため、源泉徴収票から手取りを知るには「支払金額(年収) − 社会保険料等 − 所得税 − 住民税」という計算を自分で行う必要があります。なお住民税は源泉徴収票には載らず、別途届く住民税決定通知書や給与明細で確認します。

源泉徴収票から手取りを計算する3ステップ

手取りの計算は、おおまかに「社会保険料を引く」「所得税を引く」「住民税を引く」の3段階です。税金は課税所得(年収から給与所得控除と社会保険料控除などを差し引いた金額)に税率を掛けて求めるため、年収が上がるほど手取りの減少率も緩やかに大きくなります。

次の表は独身・扶養なし・社会保険料率を年収の約14〜15%と仮定した場合のごく粗い概算です。扶養の有無、健康保険の種類、自治体の税率、iDeCoやふるさと納税の有無で結果は変わります。

平均年収から見た手取りの目安

厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査では、一般労働者(短時間労働者以外)の所定内給与は男女計で月340.6千円、男性373.4千円、女性285.9千円でした(mhlw.go.jp)。これを単純に12カ月へ換算し、賞与を含めたおおよその年収と手取りを整理すると次のようになります。

あくまで所定内給与を年収換算した参考値であり、実際の支払金額や手取りは勤続年数・職種・地域で変わります。

産業別の年収と手取りの目安

同じ年収でも業界によって賞与の割合や手当の構成が異なります。賃金構造基本統計調査の産業別所定内給与をもとにした年収換算と、そこから逆算した手取りの目安は次のとおりです。産業別では「電気・ガス・熱供給・水道業」(444.0千円)が最も高く、次いで「学術研究,専門・技術サービス業」(440.3千円)、最も低いのは「宿泊業,飲食サービス業」(277.2千円)でした(mhlw.go.jp)。

源泉徴収票を見るときの注意点

源泉徴収票の「支払金額」は、社会保険料や税金を差し引く前の金額です。ここを手取りだと誤解すると、実際の入金額との差に驚くことになります。また「源泉徴収税額」は年末調整で精算された後の所得税額であり、住民税は含まれていません。

副業や複数の勤務先がある場合は源泉徴収票が複数枚発行されます。確定申告ではすべてを合算するため、1枚だけを見て手取りを判断すると誤差が出ます。

  • 支払金額は「年収」であり、手取りではない
  • 社会保険料等の金額は健康保険・厚生年金・雇用保険などの本人負担分
  • 住民税は源泉徴収票に記載されない別納付の税金
  • 年末調整済みか未調整かで源泉徴収税額の意味が変わる
  • 複数枚ある場合は合算して考える必要がある

毎月勤労統計調査から見た現金給与の水準

毎月勤労統計調査の2025年分確報では、事業所規模5人以上の調査産業計で現金給与総額は月355,941円、うち所定内給与267,532円、特別に支払われた給与(賞与等)68,514円でした(mhlw.go.jp)。一般労働者に限ると現金給与総額は月465,923円で、前年比2.9%増となっています。

これらの数値は税や社会保険料を控除する前の金額です。実際の手取りは、ここからおおむね1〜2割程度が差し引かれると考えておくとよいでしょう。

この記事のポイント

源泉徴収票には手取り額は記載されておらず、支払金額(年収)から自分で計算する必要があります。年収300万円台で手取りはおおむね240〜250万円、500万円台で約380〜395万円、1000万円台では約690〜720万円が目安です。

2025年の賃金構造基本統計調査では一般労働者の所定内給与は男女計で月340.6千円、年収換算で約490万円、手取りは約370〜390万円のレンジが参考になります。実際の金額は扶養・保険・地域・控除で変動するため、源泉徴収票と住民税決定通知書をあわせて確認してください。

  • 手取り=年収−社会保険料−所得税−住民税(住民税は源泉徴収票に載らない)
  • 年収300万で手取り約240〜250万、500万で約380〜395万、1000万で約690〜720万が目安
  • 2025年の一般労働者・男女計は年収換算約490万、手取り約370〜390万のレンジ
  • 業界別では電気・ガス・水道、専門技術サービス、金融が高水準
  • 扶養・保険・自治体税率・副業の有無で結果が変わるため概算として活用する

参考情報

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