警察官の年収はいくら?平均・手取り・階級別の目安を解説
警察官の年収はどこで決まる?
警察官の給与は、ほとんどの場合、都道府県警察の警察官として地方公務員の給料表(公安職給料表)で支給されます。国家公務員である警察庁の警察官は公安職俸給表(一)が適用され、制度の考え方は共通しています。
給与は「給料(月額)」に各種手当とボーナス(期末・勤勉手当)を加えた形で決まります。地域手当、住居手当、扶養手当、通勤手当、超過勤務手当などが上乗せされるため、同じ階級・号俸でも住んでいる地域や家族構成、勤務時間によって年収は変わります。
- 給料:階級(巡査〜警視総監など)と号俸で決まる基本部分
- 諸手当:地域手当・住居手当・扶養手当・通勤手当・超過勤務手当など
- ボーナス:期末手当・勤勉手当(2025年勧告後は年間4.65カ月分が目安)
- 昇給:毎年の勤務成績などに応じて号俸が上がる
警察官の年収をレンジで見る(目安)
警察官の年収は、階級と経験年数によって大きく変わります。新卒採用の初年度は月給20万円台前半〜中盤、各種手当を含めると年収350万〜450万円前後になることが多いとされます。
20代後半〜30代では年収450万〜600万円前後、警部補・警部などの役職が付く40代前後では600万〜800万円前後、警視以上の管理職では800万円を超えるケースも出てきます。あくまで一般的な目安であり、地域や手当の有無で上下します。
- 巡査(20代前半):年収350万〜450万円前後
- 巡査部長(20代後半〜30代):年収450万〜550万円前後
- 警部補(30代〜40代):年収550万〜700万円前後
- 警部・警視(管理職):年収700万〜900万円前後(役職・地域により幅あり)
公的統計から見る「近い職種」の年収水準
警察官そのものを対象とした公的な平均年収統計は限られるため、参考として賃金構造基本統計調査の役職別賃金を見ておきましょう。2025年調査では係長級の月額賃金(きまって支給する現金給与額)は男女計399.2千円、課長級は529.2千円、部長級は635.8千円でした。
これは民間企業を含む産業計の数値であり、警察官の給与そのものではありません。ただし、役職が上がるほど年収が段階的に増える傾向は警察官にも共通します。
- 係長級:月額399.2千円(男女計・2025年)
- 課長級:月額529.2千円(男女計・2025年)
- 部長級:月額635.8千円(男女計・2025年)
- 全国の一般労働者平均は年収約490万円が一つの参考値
警察庁(国家公務員)のモデル年収
警察庁が公表する選考採用試験の案内では、本庁係長級(総合職事務系・大卒4年目)のモデル給与例として年収約650万円が示されています。ただしこの金額には超過勤務手当、扶養手当、住居手当、通勤手当は含まれていません。
実際には残業時間や家族構成、勤務地によって支給額が変わります。モデル例はあくまで参考値であり、個人の経歴や業務内容を踏まえて算定されるとされています。
- 本庁係長級(大卒4年目)モデル:年収約650万円(諸手当別)
- 手当が付くと実際の受給額はさらに増える可能性がある
- 法律改正などで金額は変更されることがある
手取りはどれくらいになる?
年収から手取りを考えるときは、所得税・住民税・社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険など)が差し引かれます。一般的な会社員の場合、手取りは額面年収のおよそ75〜85%が目安です。
警察官は共済組合に加入するため、健康保険や年金の制度が民間と一部異なります。また超過勤務手当が多い月は額面が増え、その分税金・社会保険料も増える点に注意してください。
- 額面年収500万円 → 手取りおよそ380万〜420万円前後が目安
- 額面年収600万円 → 手取りおよそ450万〜500万円前後が目安
- 手当が多い月は控除も増えるため、額面ほどの増加を感じにくいことがある
年収を左右するポイント
警察官の年収は、勤務する都道府県や都市の物価・賃金水準、階級・号俸、手当の支給状況で変わります。同じ「警察官」でも、地域や役職によって受け取る金額には差が出ます。
また、昇任試験に合格して階級が上がるほど給与が増える仕組みです。勤続年数だけでなく、昇任のタイミングも年収カーブに影響します。
- 勤務地の地域手当:都市部は割合が高い傾向
- 階級・役職:昇任すると給料水準が上がる
- 超過勤務:繁忙期は手当が増えるが、働き方にも影響
- 家族構成:扶養手当・住居手当の有無で変動
この記事のポイント
- 警察官の給与は公安職給料表・公安職俸給表(一)がベース
- 若手は年収350万〜450万円前後、30代以降は500万〜700万円台が目安
- 警察庁のモデル例では本庁係長級(大卒4年目)で年収約650万円(諸手当別)
- 手取りは額面のおよそ75〜85%が目安
- 地域・階級・手当によって金額は変わるため、あくまで参考レンジとして捉える