車と年収の目安|無理のない価格帯を統計から考える
車と年収の関係をまず統計で把握する
車を選ぶとき「年収の何倍までなら大丈夫か」が気になりますが、法令や公的な基準があるわけではありません。まずは日本人の賃金水準の目安を確認しておきましょう。厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査によると、一般労働者(短時間労働者以外)の所定内給与は男女計で月34.06万円、男性37.34万円、女性28.59万円です。
単純に12か月分支給された場合の月給ベース年収は約409万円、一般的な賞与を含めた年収換算ではおおむね400万〜500万円台が中央値付近の目安になります。この水準を基準に、車両価格と維持費を「年収の何割までにするか」で考えると現実的です。
- 一般労働者・男女計:月34.06万円(年収換算の目安 約400万〜490万円)
- 男性:月37.34万円(同 約540万円前後)
- 女性:月28.59万円(同 約410万円前後)
車の維持費の目安は年間どれくらいか
車の負担は購入価格だけでなく、毎年の維持費が大きく影響します。一般的な目安として、軽自動車で年間30万〜45万円、コンパクトカーで年間40万〜60万円、普通車(3ナンバー)で年間50万〜80万円程度かかるとされます。駐車場代の高い都市部ではさらに上乗せが必要です。
維持費の内訳は、自動車税・重量税・保険料・車検費用・燃料費・駐車場代・メンテナンス費などです。税金や保険は車種・地域・等級で変動するため、ここに示す金額はあくまで目安として捉えてください。
- 軽自動車:年間30万〜45万円程度
- コンパクトカー:年間40万〜60万円程度
- 普通車:年間50万〜80万円程度
- 都市部は駐車場代で年10万〜30万円以上上乗せになることも
年収別・無理のない車両価格の目安
金融機関のローン審査では年収に対する年間返済額の比率が重視されます。無理のない範囲としては、車両価格を年収の3分の1〜2分の1程度に抑え、年間の車関連支出(ローン返済+維持費)を手取りの15〜20%以内に収めるのが一つの目安です。
以下は手取りを年収の約75〜80%と仮定したうえでの概算レンジです。生活費や住宅ローン、家族構成によって適正は変わるため、あくまで参考値として使ってください。
- 年収300万円台(手取り約230万〜260万円):車両価格100万〜150万円、年間車費用30万〜45万円が目安
- 年収400万円台(手取り約300万〜340万円):車両価格130万〜200万円、年間車費用40万〜60万円が目安
- 年収500万円台(手取り約380万〜420万円):車両価格180万〜280万円、年間車費用50万〜75万円が目安
- 年収600万円台(手取り約450万〜500万円):車両価格250万〜350万円、年間車費用60万〜90万円が目安
年収が低めでも車が必要なケースの考え方
地方部では通勤や買い物に車が必須という世帯も多く、単純に「年収の何割」では判断できません。その場合は、中古の軽自動車(50万〜100万円台)や維持費の安い車種を選び、税金・保険・駐車場の総額を先に試算することが重要です。
一方で、年収が高いからといって高額車を選べばよいわけでもありません。住宅ローンや教育費、老後資金の積立と両立できるかを含めて判断するのが安全です。
- 車が必須の地域では維持費の総額を最優先で確認
- 中古車は車両価格を抑えられるが修理費の見込みも考慮
- 住宅・教育・貯蓄とのバランスを年単位で試算する
産業・学歴で見る年収差と車選び
同じ年収帯でも業種や学歴によって賃金水準は異なります。厚労省の統計では、産業別の所定内給与は「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も高く、次いで「学術研究,専門・技術サービス業」が高くなっています。一方「宿泊業,飲食サービス業」は低めです。
学歴別では高校卒が月29.72万円、大学卒が月39.63万円で、年収換算ではおおよそ420万円と570万円前後の差があります。将来の収入見通しが立てやすい場合は、その水準に合わせて車両予算を設定すると無理が少なくなります。
- 学歴別(男女計):高校卒 月29.72万円、大学卒 月39.63万円
- 産業別で高い水準:電気・ガス・熱供給・水道業、学術研究・専門・技術サービス業
- 産業別で低い水準:宿泊業,飲食サービス業
- 年収換算はあくまで所定内給与からの概算であり賞与・残業で変動する
この記事のポイント
- 一般労働者の月給は男女計34.06万円(2025年)、年収換算の目安は約400万〜490万円台
- 車両価格は年収の3分の1〜2分の1、年間車費用は手取りの15〜20%以内が一つの目安
- 維持費は軽自動車で年30万〜45万円、普通車で年50万〜80万円程度
- 年収別の車両価格目安は300万円台100万〜150万円、500万円台180万〜280万円など
- 統計は所定内給与ベースのため、実際の年収は賞与・残業・地域差で変動する