郵便局の年収はいくら?正社員とパート別の平均・手取り目安
郵便局の年収は「誰の年収か」で大きく変わる
ひとくちに「郵便局の年収」といっても、日本郵政グループの持株会社で働く人、郵便・物流を担う日本郵便の正社員、郵便局窓口で働く正社員、パート・契約社員では水準がまったく異なります。同じ「郵便局」という言葉でも、雇用形態と所属会社で年収レンジが数百万元単位で変わる点を先に押さえておきましょう。
本記事では、公開されている有価証券報告書と厚生労働省の賃金統計をもとに、確認できた数字と確認できない部分を分けて整理します。
- 持株会社(日本郵政)本社:平均年間給与は800万円台(少人数)
- 日本郵便の正社員(郵便・物流・窓口):おおむね350万〜550万円前後が中心帯とみられる
- パート・契約社員(短時間労働):時給1,400〜1,500円台が中心で年収100万〜200万円台
有価証券報告書で確認できる日本郵政グループの平均年間給与
日本郵政(6178)の第20期有価証券報告書によると、提出会社である日本郵政の従業員数は1,235人、平均年齢43.3歳、平均勤続年数16.2年、平均年間給与は8,644千円(約864万円)です(臨時従業員を除く)。ただしこれは持株会社本社の少数精鋭の数字であり、郵便局の現場で働く人の平均とは性質が異なります。
同じ有報では、グループの従業員構成も開示されています。郵便・物流事業が101,759人、郵便局窓口事業が75,043人など、グループ合計では218,718人にのぼります。つまり郵便局の年収を考えるときは、864万円という数字ではなく、この大多数を占める現場従業員の水準を見る必要があります。
- 日本郵政(提出会社)平均年間給与:8,644千円・従業員1,235人
- 郵便・物流事業:101,759人(臨時従業員92,896人を別掲)
- 郵便局窓口事業:75,043人(臨時従業員30,445人を別掲)
- グループ合計:218,718人
賃金構造基本統計調査から見る「運輸業,郵便業」の水準
厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査によると、一般労働者(短時間労働者以外)の所定内給与は産業計で月340.6千円、年齢44.4歳・勤続12.7年です。うち「運輸業,郵便業」は男女計で月324.6千円で、産業計をやや下回る水準にあります。
所定内給与は残業代や賞与を含まない月額のため、そのまま12倍しても年収にはなりません。賞与を含めた年収に換算すると、運輸業・郵便業の一般労働者ではおおむね450万〜500万円前後が一つの目安になりますが、これは業種全体の平均であり、日本郵便の正社員全員に当てはまる数字ではない点に注意してください。
- 産業計(男女計):月340.6千円/年収換算レンジ約490万円前後
- 運輸業,郵便業(男女計):月324.6千円/年収換算レンジ約450万〜500万円
- 運輸業,郵便業の男性:月331.1千円
- 運輸業,郵便業の女性:月284.1千円
正社員(郵便・物流・窓口)の年収レンジ目安
日本郵便本体の平均年間給与は、今回参照した検索結果の中には個別の数値として見つかりませんでした。そのため断定的な平均値を示すことはできませんが、業種統計とグループの人員構成から、正社員の年収はおおむね350万〜550万円の範囲に多く分布すると考えられます。
都市部の配達・物流職や窓口の総合職、勤続年数が長い社員では500万円台に届くケースもある一方、地方の窓口職や短時間勤務に近い働き方では300万円台にとどまることもあります。役職が上がると部長級・課長級でさらに上乗せされるのが一般的です。
手取りは年収のおよそ75〜85%が目安です。年収400万円なら手取りは年間300万〜340万円前後、月換算で25万〜28万円程度を想定しておくと生活設計がしやすくなります。
- 正社員の中心レンジ:年収350万〜550万円程度
- 手取り目安:年収の約75〜85%(年収400万円なら手取り300万〜340万円前後)
- 役職・勤続・地域によって上下に幅がある
パート・契約社員(短時間労働)の時給と年収
郵便局の窓口や仕分けなどで働くパート・契約社員は短時間労働者に区分されます。令和7年賃金構造基本統計調査では、短時間労働者の1時間当たり所定内給与は男女計1,518円(前年比2.8%増)でした。郵便局の募集時給もおおむねこの水準帯に収まることが多く、地域によって1,100円台から1,500円台まで差があります。
仮に時給1,400円・1日5時間・週4日(月80時間程度)で働いた場合、月収は約11万円、年収は賞与なしで130万円前後になります。扶養の範囲内で働く場合は、社会保険の加入要件や年収の壁を意識してシフトを調整する人が多くなっています。
- 短時間労働者の全国平均時給:1,518円(令和7年調査・男女計)
- 時給1,400円・月80時間なら年収130万円前後が目安
- 扶養内なら年収100万〜130万円台に調整する働き方が中心
年収に差が出る4つの要因
郵便局で働く人の年収は、所属会社・雇用形態・地域・勤続年数の4つで大きく変わります。同じ「郵便局員」でも、日本郵政本社なのか日本郵便の現場なのか、正社員なのかパートなのかで前提が異なるため、求人票や募集要項で必ず確認しましょう。
また賃金構造基本統計調査では、大学卒の一般労働者は月396.3千円、高校卒は月297.2千円と学歴でも差が出ます。ただし郵便局の現場職は学歴よりも勤続年数や役職の影響が大きい傾向があるため、統計の数字はあくまで参考値として扱ってください。
- 所属会社:持株会社・日本郵便・銀行・保険で水準が異なる
- 雇用形態:正社員かパート・契約社員かで年収レンジが大きく違う
- 地域:都市部は時給・給与ともに高め、地方は低めの傾向
- 勤続・役職:勤続年数が長く役職が上がるほど年収は上昇
この記事のポイント
- 日本郵政(持株会社)の平均年間給与は8,644千円だが、従業員1,235人の本社限定の数字
- グループ全体は218,718人規模で、郵便・物流と郵便局窓口が大多数を占める
- 運輸業,郵便業の一般労働者は月324.6千円で、年収換算は約450万〜500万円が目安
- 正社員の年収はおおむね350万〜550万円、パートは時給1,400〜1,500円台で年収100万〜200万円台が中心
- 日本郵便本体の平均年間給与は今回の検索結果では確認できず、断定は避けている