鳶職の年収は467万円?平均・年代別・未経験の相場を解説

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鳶職の平均年収は467万円前後|公的統計では約414万円

鳶職(とび職)の年収は、参照するデータによって見え方が変わります。建築・建設業界に特化した転職サイトが求人ボックスの給料ナビをもとにまとめた数字では、とび職関連の平均年収は467万円、平均時給1,179円、月給換算で約39万円が相場とされています(job.careecon.jp)。正社員の給与分布でもっとも人数が多いのは372万〜419万円の層で、全体の幅は326万〜700万円と広く、勤務先や経験、現場によって差が大きいのが実情です。

一方、厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査には「とび職」という単独の区分がありません。鳶職は型枠大工や鉄筋工と同じ「建設躯体工事従事者」にまとめられており、きまって支給する現金給与額は月32万200円、年間賞与その他特別給与額は30万2,700円。ここから計算すると年収は約414万5,000円になります(mhlw.go.jp)。平均年齢41.9歳・平均勤続年数9.6年という条件の数字です。

参考として、日本全体の一般労働者(男女計)は月340.6千円で年収換算約490万円相当(e-stat.go.jp)。鳶職は「稼げる仕事」と紹介されることも多い職種ですが、平均値だけを見ると全国平均と同程度〜やや低めの水準に位置します。

  • 求人データ(とび職関連):平均年収 約467万円/月給39万円前後
  • 公的統計(建設躯体工事従事者):年収換算 約414万円
  • 全国の一般労働者(男女計):月340.6千円・年収換算 約490万円相当

年代別の年収相場|ピークは45〜49歳の約535万円

全年齢をならした平均値だけでは、実際の収入の伸びは見えません。同じ令和7年調査の建設躯体工事従事者のデータから年代別に年収を換算すると、19歳以下が約280万円、20〜24歳が約286万円と20代前半までは300万円に届きません。そこから25〜29歳で約338万円、30〜34歳で約405万円と20代後半から30代前半にかけて大きく伸びます。

その後は35〜39歳で約425万円、40〜44歳で約496万円と上昇を続け、ピークは45〜49歳の約535万円。50代に入ると50〜54歳が約476万円、55〜59歳が約474万円と横ばい〜やや減少し、60〜64歳では約410万円まで下がります。20代前半とピークの差は約250万円に達し、年収を伸ばしやすいのは30代から40代後半までのおよそ20年間と考えられます。

  • 19歳以下:約280万円/20〜24歳:約286万円
  • 25〜29歳:約338万円/30〜34歳:約405万円
  • 35〜39歳:約425万円/40〜44歳:約496万円
  • 45〜49歳:約535万円(ピーク)
  • 50〜54歳:約476万円/55〜59歳:約474万円/60〜64歳:約410万円

経験年数別の年収|5年目を境に400万円台へ

年齢ではなく経験年数で見ると、経験0年が約271万円、1〜4年が約309万円、5〜9年が約401万円、10〜14年が約429万円、15年以上が約474万円という水準です(job.careecon.jp)。1〜4年から5〜9年にかけては90万円以上の差がつき、足場の組立て等作業主任者や玉掛けといった資格が揃い、任される作業の範囲が広がる時期と重なります。

なお、経験年数別の数値は残業代を含まない所定内給与額をもとにしているため、実際の支給額はこれより高くなる可能性があります。数字はあくまで平均であり、個人の条件によって上下する点は押さえておきましょう。

  • 経験0年:約271万円
  • 経験1〜4年:約309万円
  • 経験5〜9年:約401万円
  • 経験10〜14年:約429万円
  • 経験15年以上:約474万円

未経験からのスタートは月給22万円台が下限の目安

未経験から鳶職を目指す場合の具体的な水準も見ておきます。2026年9月時点で公開されていた鳶・足場の職人職21件のうち、未経験可と明記された求人は8件で、給与は月給制で22万〜32万円、日給制で8,000〜1万4,000円でした(job.careecon.jp)。統計上の経験0年の年収約271万円は月給に直すとおよそ22万円台にあたり、求人の下限とほぼ一致します。

未経験の1年目は年収270万〜330万円程度、経験を積んで5年目以降に400万円台へ乗る、というイメージが実態に近いでしょう。資格取得や現場経験を積み重ねることで、その後の水準が変わってきます。

  • 未経験可の求人:月給22万〜32万円/日給8,000〜1万4,000円
  • 未経験1年目の年収目安:270万〜330万円程度
  • 経験5年目以降:400万円台が一つの目安

月給制と日給制で年収の決まり方が変わる

鳶職の求人には月給制と日給制の両方があります。同じ「年収450万円」でも、毎月ほぼ一定額が入るのか、働いた日数次第で上下するのかでは生活設計が大きく変わります。掲載求人21件のうち月給制は14件で、金額の幅は月給22万円から60万円。下限は未経験者募集の求人、上限は鉄骨鳶の職長を募集する求人でした。

日給制の場合、年収は「日給×働いた日数」で決まります。仮に日給1万5,000円で月に22日働けば33万円ですが、雨天や現場の切れ目で18日にとどまれば27万円。年間では数十万円の差になります。一方で現場が続く時期には月給制を上回ることもあり、未経験1年目で年収400万円、3年目で600万円という収入モデルを掲げる重量鳶の求人例もありました。日給制を選ぶときは、年間の稼働日数を見積もったうえで判断したいところです。

  • 月給制:毎月一定額。月給22万〜60万円の幅
  • 日給制:日給×稼働日数。日給1.5万円×22日=33万円、18日=27万円
  • 日給制は天候・現場の切れ目で年収が変動しやすい

年収を左右する3つの要素|資格・地域・専門分野

鳶職の年収は、資格・地域・専門分野でも変わります。まず地域差は大きく、鳶職でもっとも年収が高いとされるのは埼玉県で559万円、もっとも低いのは広島県の419万円で、その差は140万円にのぼります(job.careecon.jp)。東京・大阪・名古屋など大都市圏は賃金が高い傾向があり、関東地方が全国でも高い水準にあります。

専門分野も見逃せません。足場鳶、鉄骨鳶、重量鳶、橋梁鳶、送電鳶では扱う対象も求められる技術も異なり、一般に高所や大型構造物を扱うほど危険度と専門性が上がり、給与も高くなります。実際、掲載求人で月給の上限がもっとも高かったのは鉄骨鳶の職長クラスで60万円でした。足場鳶からキャリアを始め、鉄骨鳶や重量鳶へ広げていく道筋も現実的です。

資格面では、足場の組立て等作業主任者、玉掛け、小型移動式クレーン、職長・安全衛生責任者などが、任される作業の幅と単価に影響します。同じ勤続年数でも資格の有無で差がつくため、20〜30代のうちに取得を進めるのが年収アップの近道です。

  • 地域差:埼玉県559万円〜広島県419万円(差は140万円)
  • 専門分野:鉄骨鳶・重量鳶は高め、鉄骨鳶職長で月給上限60万円の例
  • 資格:足場の組立て等作業主任者、玉掛け、職長・安全衛生責任者など

鳶職の手取り目安|年収400万円で約310〜320万円

年収から手取りを考えるときは、社会保険料と税金が差し引かれる点に注意が必要です。一般的な目安として、年収400万円なら手取りは約310万〜320万円、年収450万円なら約350万円前後、年収500万円なら約380万円前後になります。扶養家族の有無、住民税の額、会社の社会保険の加入状況によって変わるため、あくまで概算として捉えてください。

鳶職は日給制や出来高の要素がある働き方もあり、月ごとの額面が変動しやすい職種です。手取りベースで生活費を組む場合は、年間の平均月収と稼働日数から余裕をもった計画を立てるのが安全です。

  • 年収400万円:手取り約310万〜320万円の目安
  • 年収450万円:手取り約350万円前後の目安
  • 年収500万円:手取り約380万円前後の目安
  • 実際の手取りは扶養・住民税・社会保険の条件で変動

この記事のポイント

鳶職の年収は、求人データで約467万円、公的統計(建設躯体工事従事者)で約414万円が目安です。年代別では45〜49歳の約535万円がピークで、経験年数では5年目を境に400万円台へ乗ります。未経験スタートは月給22万円台が下限の目安。月給制か日給制かで年収の決まり方が変わり、資格・地域・専門分野によって差が広がります。数値はいずれも平均や調査時点のもので、個々の年収を保証するものではありません。

  • 平均年収の目安:求人データ約467万円/公的統計約414万円
  • 年代別ピーク:45〜49歳で約535万円
  • 経験5年目以降に400万円台、15年以上で約474万円
  • 未経験可の求人は月給22万〜32万円、日給8,000〜1万4,000円
  • 地域差は最大140万円、鉄骨鳶など専門性が高いほど高単価

参考情報

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