動物看護師の年収はいくら?公的統計から見る目安と手取り
動物看護師の年収に公的統計はある?
動物看護師は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査において独立した職種として集計されていません。そのため、動物看護師全体の平均年収を示す公式な統計は存在しません。
実際、政府統計の総合窓口(e-stat)で公開されている職種別の賃金データにも「動物看護師」の項目は見当たりません。年収を知るには、関連する産業や類似職種のデータを参考に推計する必要があります。
関連産業から見る年収の目安
動物看護師が勤務する動物病院は、主に「医療,福祉」や「生活関連サービス業,娯楽業」に分類されることが多いです。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、「医療,福祉」の一般労働者(男女計)のきまって支給する現金給与額は325.5千円、年間賞与は242.8千円で、単純計算の年収は約415万円です。出典:mhlw.go.jp
ただし、これは病院全体の平均であり、動物看護師は看護・補助業務が中心で、給与はこれより低い傾向があります。女性が多い職種のため、女性の「医療,福祉」データ(きまって支給298.7千円、年間賞与229.0千円、年収約381万円)も参考になります。
さらに「生活関連サービス業,娯楽業」の女性データでは、きまって支給278.2千円、年間賞与207.2千円で年収約355万円となります。実際の求人では月給18万〜25万円程度が多く、年収にすると250万〜350万円程度が一つの目安と考えられます。
- 医療,福祉(男女計)年収約415万円
- 医療,福祉(女性)年収約381万円
- 生活関連サービス業,娯楽業(女性)年収約355万円
- 動物看護師の一般的な年収レンジ:250万〜350万円程度
人間の看護師との年収差に注意
看護師(人間の医療従事者)の年収は、令和7年の賃金構造基本統計調査で約524.7万円と推計されています。出典:1post.jp
動物看護師は名称に「看護師」と付きますが、資格制度や業務内容、給与体系は大きく異なります。人間の看護師の年収と混同しないよう注意してください。
経験・施設規模・地域による年収の違い
動物看護師の年収は、経験年数や勤務先の施設規模、地域によって差があります。一般的に、大都市部の大規模動物病院や専門性の高い二次診療施設では給与が高めになる傾向があります。
一方、小規模な動物病院では、基本給が低く、賞与も少ないケースが目立ちます。また、夜間救急や特殊な診療部門では手当が付くこともありますが、基本給与自体が大きく上がるわけではありません。
- 大規模施設・都市部:年収350万〜400万円台の求人も
- 中小規模施設・地方:年収250万〜300万円台が中心
- 夜間救急・専門分野:手当により月収が増える場合あり
手取り年収の考え方
年収から実際の手取り額を計算するには、所得税、住民税、社会保険料などを差し引く必要があります。一般的に、年収300万円の場合の手取りは約210万〜230万円程度、年収350万円なら約240万〜260万円程度が目安です。
ただし、社会保険料は勤務先の健康保険組合や地域によって異なり、扶養の有無でも変わります。正確な手取りは、勤務先の給与明細や自治体の税計算で確認してください。
年収アップを目指す方法
動物看護師として年収を上げるには、専門資格の取得や経験を積むことが有効です。愛玩動物看護師の国家資格化が進めば、待遇改善につながる可能性があります。
また、勤務先を大規模施設や専門性の高い病院に変える、管理職や教育職を目指す、トリミングやペットホテルなど付帯サービスを担当するといった選択肢もあります。
- 愛玩動物看護師などの資格取得
- 専門分野(眼科、整形外科など)のスキル習得
- 大規模施設や二次診療施設への転職
- 管理職・リーダー職への昇進
- 付帯サービス(トリミング、しつけ)の担当
この記事のポイント
- 動物看護師の年収は公的統計に直接のデータがない
- 関連産業の賃金から推計すると年収250万〜350万円程度が目安
- 人間の看護師(約524.7万円)とは混同しないこと
- 施設規模・地域・経験により年収差が大きい
- 手取りは年収300万円で約210万〜230万円程度
- 資格取得や専門性向上が年収アップの鍵