教員の年収はいくら?小中高・大学別の平均年収と年齢・役職別の目安
教員の年収はいくら?まず全体像
教員の年収は、学校種(小中学校・高校・大学)、公立か私立か、勤務する都道府県、年齢や役職によって大きく変わります。各種調査資料をもとに試算された一般的な目安としては、小学校・中学校教員が約630万円、高校教員が約655万円程度、大学教授が約1,070万円程度とされています。
公立学校の教員は地方公務員であるため、給与は各自治体の条例や人事委員会の勧告に基づいて決まります。同じ「教員」でも地域差・経験年数差が大きい点は前提として押さえておきましょう。
参考として、厚生労働省「令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査」では、一般労働者(男女計)の所定内給与は月額34万600円、年収換算で約490万円程度が一つの目安とされています。教員はこの水準を上回る傾向がありますが、残業時間の長さや手当の扱いも含めて総合的に見る必要があります。
- 小学校・中学校教員:約630万円前後(全体平均の試算)
- 高校教員:約655万円前後、年収目安666万円という算出例も
- 大学教授:約1,070万円前後
- 一般労働者(男女計)の年収目安:約490万円程度
小学校・中学校教員の平均年収と内訳
小学校・中学校教員の平均年収は約630万円、平均年齢は41.6歳という試算があります。年収は「平均月額給与×12か月+ボーナス+諸手当」で構成され、内訳としては月給相当が約422万円、扶養手当や地域手当などの諸手当が加わり、特別給(ボーナス)が約172万円程度という整理がされています。
ただし、これはあくまで全体の平均値です。実際には年齢・役職・自治体によって差があり、20代のうちは400万円台、管理職になると700万円台後半に届くケースも見られます。
- 平均年収:約630万円(平均年齢41.6歳の試算)
- 月給相当:約422万円(月額約35.2万円×12か月)
- 諸手当:扶養手当・地域手当など
- 特別給(ボーナス):約172万円(月給×4.5か月相当)
小中学校教員の年収を年齢別に見る
年齢別の平均年収を見ると、20代は470万円前後、30代は590万円前後、40代は720万円前後、50代は760万円前後と、年齢が上がるにつれて年収も上がる傾向があります。
50代後半がもっとも高い水準になりますが、60代以降は一度下がる傾向も見られます。定年延長や再任用の制度によって、60代以降の働き方と収入は自治体ごとに異なります。
- 20〜23歳:約418万円
- 24〜27歳:約469万円
- 28〜31歳:約530万円
- 32〜35歳:約590万円
- 36〜39歳:約645万円
- 40〜43歳:約689万円
- 48〜51歳:約749万円
- 52〜55歳:約767万円
- 56〜59歳:約773万円
役職別の年収目安(小中学校)
役職別に見ると、校長がもっとも高く約786万円、次いで副校長が約773万円、教頭が約752万円となっています。一方で、一般に「教諭」と呼ばれる職の平均は約557万円、講師は約477万円、養護助教諭は約448万円という試算です。
役職手当の有無や管理職の人数枠は自治体によって異なるため、あくまで目安として捉えてください。
- 校長:約786万円
- 副校長:約773万円
- 教頭:約752万円
- 主幹教諭:約712万円
- 指導教諭:約715万円
- 教諭:約557万円
- 講師:約477万円
- 養護教諭:約554万円
- 栄養教諭:約575万円
高校教員の平均年収は約655万〜666万円
公立高校教員の平均年収は約655万円という試算があり、別の集計では年収の目安666万円・平均月給42.2万円とされています。月給は都道府県による差が大きく、26.9万円程度から東京都の48.7万円程度まで幅があるとされています。
同じ高校教員でも、給与の中央値は41.1万円で、平均の42.2万円を下回ります。一部の高い給与が平均を押し上げるため、「真ん中の人の感覚」に近いのは中央値のほうだと考えられます。
- 平均年収:約655万〜666万円(調査により差)
- 平均月給:約42.2万円/中央値41.1万円
- 月給の地域差:26.9万円〜48.7万円程度
- 男性の中央値:約42.7万円/女性の中央値:約37.0万円
高校教員の役職別年収
高校教員も役職による差が大きく、校長は約821万円、副校長は約784万円、教頭は約780万円、指導教諭は約744万円、教諭は約618万円という試算があります。
養護教諭は約611万円、養護助教諭は約466万円、栄養教諭は約566万円と、職種ごとの差も見られます。
- 校長:約821万円
- 副校長:約784万円
- 教頭:約780万円
- 主幹教諭:約722万円
- 指導教諭:約744万円
- 教諭:約618万円
- 養護教諭:約611万円
- 講師:約477万円
大学教授の年収は約1,070万円が目安
大学教授の平均年収は約1,070万円、平均年齢は58.1歳という試算があります。ただし大学の規模や設置主体(国立・公立・私立)、専門分野によって差が大きく、これはあくまで平均的な目安です。
私立大学では法人ごとの給与規程により、国立大学では国立大学法人の俸給表により、それぞれ金額が決まります。
- 大学教授の平均年収:約1,070万円(平均年齢58.1歳の試算)
- 設置主体・大学規模・専門分野で差が大きい
- 役職(学部長・副学長など)でさらに上乗せされる場合がある
手取りはどのくらいになる?
年収が630万円の場合、社会保険料や所得税・住民税が差し引かれ、手取りはおおむね480万〜500万円前後が目安になります。扶養家族の有無や自治体の税率、共済組合の掛金によって変動します。
公立学校教員は公立学校共済組合に加入するため、一般の会社員とは保険料の率が異なる点に注意してください。手取りの正確な金額は、勤務先の給与明細や源泉徴収票で確認するのが確実です。
- 年収630万円 → 手取りの目安は480万〜500万円前後
- 社会保険料・共済掛金・税金の分だけ差し引かれる
- 扶養の有無、自治体の税率、共済組合の料率で変動
- 正確な金額は給与明細・源泉徴収票で確認
教員の年収を他業種と比べると
厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、産業別の所定内給与は「電気・ガス・熱供給・水道業」(44.4万円)、「学術研究,専門・技術サービス業」(44.03万円)、「金融業,保険業」(43.7万円)などが高く、「宿泊業,飲食サービス業」(27.72万円)が低い水準です。
教員が属する「教育,学習支援業」は短時間労働者の時間当たり賃金では高い水準にありますが、一般労働者の月給ベースで見ると業種ごとの差は小さくありません。年収だけでなく、休日数・残業時間・雇用の安定性も含めて比較するのがおすすめです。
- 電気・ガス・熱供給・水道:月額約44.4万円(年収換算約640万円)
- 学術研究・専門・技術サービス:月額約44.03万円(約635万円)
- 金融・保険:月額約43.7万円(約630万円)
- 情報通信:月額約40.6万円(約585万円)
- 製造業:月額約33.0万円(約475万円)
この記事のポイント
教員の年収は学校種・自治体・年齢・役職で大きく変わるため、平均値だけで判断せず、自分の条件に近い数字を確認することが大切です。
- 小中学校教員の平均年収は約630万円、高校教員は約655万〜666万円、大学教授は約1,070万円が目安
- 年齢別では20代470万円前後から50代760万円前後まで上昇する傾向
- 役職別では校長・教頭などの管理職が750万〜820万円台、教諭は550万〜620万円前後
- 高校教員の月給は都道府県差が大きく26.9万〜48.7万円程度の幅がある
- 年収630万円の手取りはおおむね480万〜500万円前後
- 平均値は一部の高額給与に引っ張られるため、中央値もあわせて確認したい