サラリーマンの生涯年収はいくら?平均と学歴・企業規模別の目安

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サラリーマンの生涯年収(生涯賃金)の平均はどのくらい?

「生涯年収」は、ひとりの労働者が働き続ける間に受け取る賃金の総額を指します。実際に生涯分を追跡した統計があるわけではなく、公的統計の年齢階級別賃金を積み上げて推計するのが一般的です。

労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2025」では、学校卒業後にフルタイムの正社員として60歳まで働いた場合(退職金を含めない)の生涯賃金を、男性は高校卒で約2億2千万円、大学卒で約2億6千万円、女性は高校卒で約1億6千万円、大学卒で約2億1千万円と推計しています(jil.go.jp)。

金額は「現時点の年齢別平均賃金を合計する」方法で計算されており、物価や賃金水準の変化をそのまま反映した将来予測ではない点には注意が必要です。

  • 男性・正社員(60歳まで・退職金別):高校卒 約2億2千万円/大学卒 約2億6千万円
  • 女性・正社員(60歳まで・退職金別):高校卒 約1億6千万円/大学卒 約2億1千万円
  • いずれも公的統計からの推計値であり、個人の実額を保証するものではない

学歴と企業規模で生涯年収はどのくらい変わる?

同じ正社員でも、学歴と勤め先の企業規模によって生涯年収には差が出ます。ユースフル労働統計2025では、男性大学卒の60歳までの生涯賃金が、企業規模1,000人以上では約3億円に達する一方、10〜99人規模では約2億1千万円と、9千万円程度の開きがあるとされています(jil.go.jp)。

学歴が高いほど就業年数は短くなるものの賃金水準が高いため、結果として生涯賃金は多くなる傾向があります。2025年の賃金構造基本統計調査でも、一般労働者の所定内給与は高校卒297.2千円、大学卒396.3千円、大学院卒517.4千円となっています(mhlw.go.jp)。

  • 男性大学卒・60歳まで:企業規模1,000人以上 約3億円/10〜99人 約2億1千万円
  • 同一企業に勤め続けた場合(同一企業型):男性 高校卒約2億6千万円・大学卒約2億9千万円、女性 高校卒約1億9千万円・大学卒約2億4千万円
  • 2025年の一般労働者の所定内給与(月額):男女計340.6千円、男性373.4千円、女性285.9千円

退職金と60歳以降の再雇用を含めると?

60歳で定年退職し、退職金を受け取ったうえで平均的な引退年齢まで非正社員として働き続けた場合の生涯賃金は、男性で高校卒約2億8千万円、大学卒約3億4千万円、女性で高校卒約2億円、大学卒約2億7千万円と推計されています(jil.go.jp)。

企業規模別では、大学卒の場合、男性は10〜99人規模で約2億8千万円、1,000人以上で約3億8千万円、女性は10〜99人規模で約2億2千万円、1,000人以上で約3億円とされています。60歳以降も働くことを前提にすると、生涯年収は数千万円単位で上振れする点が特徴です。

  • 男性:高校卒 約2億8千万円/大学卒 約3億4千万円(退職金+60歳以降の非正社員就業を含む)
  • 女性:高校卒 約2億円/大学卒 約2億7千万円
  • 定年後の働き方や退職金制度の有無で総額は大きく変動する

非正社員や転職が多い場合の生涯年収の目安

学校卒業後ずっとフルタイムの非正社員として働いた場合の60歳までの生涯賃金は、男性で高校卒約1億3千万円、大学卒約1億5千万円、女性で高校卒約1億1千万円、大学卒約1億2千万円と推計されています(jil.go.jp)。

正社員と比べて企業規模による差が小さいのも特徴です。転職や離職期間がある場合は、その期間の賃金が生涯年収から差し引かれるイメージになります。実際の生涯年収は雇用形態や就業年数によって人それぞれであり、統計の数値はあくまで一つの目安です。

  • 非正社員(フルタイム)・60歳まで:男性 高校卒約1億3千万円・大学卒約1億5千万円
  • 非正社員(フルタイム)・60歳まで:女性 高校卒約1億1千万円・大学卒約1億2千万円
  • 転職・離職期間があると、その分だけ総額は減りやすい

「年収」と「手取り」は別物。生涯年収を見るときの注意点

生涯賃金として示される金額は、税金や社会保険料を差し引く前の額です。実際に使えるお金(手取り)は、年収のおよそ7〜8割が目安になることが多く、生涯年収が3億円でも手取りベースでは2億円台前半になる可能性があります。

また、ユースフル労働統計の生涯賃金は「現在の賃金水準に合わせて合計する」方法で推計されており、将来の昇給や物価変動を織り込んだ予測ではありません。制度変更や働き方の変化によって実際の金額は変わります。

  • 生涯賃金は税・社会保険料控除前の金額
  • 手取りは年収のおよそ7〜8割が一つの目安
  • 推計値であり、個人の将来年収を保証するものではない

生涯年収を意識して年収を上げるには

2025年の産業別賃金(一般労働者・所定内給与)をみると、電気・ガス・熱供給・水道業が444.0千円で最も高く、次いで学術研究・専門・技術サービス業440.3千円、金融・保険業437.0千円、情報通信業406.0千円などが上位に並びます(mhlw.go.jp)。

生涯年収を高めるうえでは、業界・職種の賃金水準に加えて、勤続による賃金上昇、資格や専門スキルの獲得、転職による年収アップなどが選択肢になります。ただし、転職は離職期間の短縮や就業年数の確保もセットで考える必要があります。

  • 高賃金水準の業界・職種を選ぶ(電気・ガス・熱供給・水道、専門・技術サービスなど)
  • 専門スキルや資格を積み上げて市場価値を高める
  • 転職する場合は離職期間を短くし、就業年数を減らさない工夫をする

この記事のポイント

  • 正社員・60歳までの生涯賃金は男性約2.2億〜2.6億円、女性約1.6億〜2.1億円が目安(退職金別)
  • 退職金と60歳以降の就業を含めると、男性で約2.8億〜3.4億円まで上振れする
  • 企業規模1,000人以上と10〜99人規模では、男性大学卒で9千万円程度の差が出る
  • 非正社員(フルタイム)の場合は男性約1.3億〜1.5億円、女性約1.1億〜1.2億円
  • 生涯賃金は税・社会保険料控除前の推計値。手取りは年収のおよそ7〜8割が目安

参考情報

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