保育士の年収はいくら?平均約406万円を年齢・役職・公立私立別に解説

キーワード: 保育士年収

保育士の平均年収は約406.8万円|全体平均より低い水準

令和6年度(2024年度)の賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均給与は月額27.72万円、年間賞与等74.17万円で、年収に換算すると約406.8万円です。男女計・全国平均の数値であり、所得税や社会保険料を差し引く前の金額です。hoiku-is.jp

参考として、令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査における一般労働者(男女計)の所定内給与は月額34.06万円で、賞与を含めた年収はおおむね490万円前後とみられます。保育士の年収は全産業平均より1割前後低い水準にとどまっているのが現状です。mhlw.go.jp

ただし保育士の給与は上昇傾向にあり、過去5年間で年収は約32万円増加しました。2025年4月からは処遇改善等加算の枠組みも再編され、処遇改善の取り組みは続いています。hoiku-is.jp

年齢別の年収レンジ|20代前半335万円〜50代466万円

年齢別に見ると、20〜24歳で約335.1万円、25〜29歳で約372.4万円、30〜34歳で約389.8万円、35〜39歳で約430.7万円、45〜49歳で約439.2万円、55〜59歳で約466.5万円となっています。hoiku-is.jp

おおまかな目安として、20代は330万〜380万円台、30代は390万〜430万円台、40代以降は420万〜470万円台が中心レンジです。20代前半から20代後半にかけて年収が37万円近く上がるなど、若いうちの伸び幅が比較的大きい点が特徴です。

  • 20〜24歳:約335万円
  • 25〜29歳:約372万円
  • 30〜34歳:約390万円
  • 35〜39歳:約431万円
  • 45〜49歳:約439万円
  • 55〜59歳:約467万円

経験年数別の年収|0年目約285万円、15年以上で約464万円

経験年数別では、経験0年で約285.1万円、1〜4年で約347.0万円、5〜9年で約379.1万円、10〜14年で約398.5万円、15年以上で約463.6万円です。最初の5年間で年収が60万円以上上がる計算になります。hoiku-is.jp

保育士の給与は経験年数が重視される傾向があり、長く勤めるほど昇給が見込みやすい構造です。一方で、経験年数が同じでも施設の種類や自治体の賃金規定によって差が出ます。

性別・公立私立別の違い|公立は私立よりやや高め

男女別では、女性が年収約404.5万円、男性が約438.9万円で、男性のほうが約34万円高くなっています。労働者数は女性が約29.6万人、男性が約2.1万人と、女性が大多数を占めています。hoiku-is.jp

公立と私立を比べると、保育士(役職なし)では私立が年収約417.7万円、公立が約438.7万円。公立保育士は地方公務員であり、給与が各自治体の規定に沿って支給されるため、施設の経営状況の影響を受けにくい点が違いです。hoiku-is.jp

  • 女性:約404.5万円
  • 男性:約438.9万円
  • 私立保育士(役職なし):約417.7万円
  • 公立保育士(役職なし):約438.7万円

役職別の年収|施設長は約698万円、主任保育士は約568万円

私立保育園の場合、施設長の年収は約698.4万円(平均勤続26.7年)、主任保育士は約568.2万円(同23.0年)です。公立では施設長約771.8万円、主任保育士約677.2万円と、役職が付くと公立・私立の差が70万〜100万円程度に広がります。hoiku-is.jp

また、処遇改善等加算に基づく「専門リーダー」「職務分野別リーダー」「副主任保育士」などの役職に就くと、月額5千円〜最大4万円程度の手当が支給される場合があります。役職の有無は年収差に直結しやすい要素です。

都道府県別の年収|京都府456.7万円がトップ、東京は422.3万円

都道府県別の平均年収は、京都府が約456.7万円で最も高く、次いで千葉県約455.7万円、神奈川県約449.0万円、広島県約442.7万円と続きます。東京都は約422.3万円で9位でした。hoiku-is.jp

上位には賞与が手厚い自治体・施設が並ぶ一方、地域によっては年収400万円前後にとどまるところもあります。同じ保育士でも勤務先の所在地や法人によって年収レンジが400万〜460万円程度の幅で変わる点は押さえておきたいところです。

  • 1位 京都府:約456.7万円
  • 2位 千葉県:約455.7万円
  • 3位 神奈川県:約449.0万円
  • 4位 広島県:約442.7万円
  • 9位 東京都:約422.3万円

手取りの目安|年収400万円台なら手取りは310万〜330万円前後

年収406.8万円の場合、所得税・住民税・社会保険料を差し引いた手取りは、おおむね310万〜330万円程度(月額換算で約20万〜22万円+賞与)になる計算です。扶養家族の有無や住んでいる自治体、各種手当の有無で変わります。

公表統計は額面(控除前)の金額であるため、生活設計を考えるときは額面の8割前後を手取りの目安として考えるとよいでしょう。なお、正確な手取り額は勤務先の制度や個人の条件によって異なります。

保育士の年収を上げる方法

保育士の年収アップで現実的なのは、経験年数を積んで昇給を重ねること、キャリアアップ研修を受けてリーダー職・主任・施設長などの役職を目指すこと、そして公立園や賞与水準の高い自治体・法人へ転職することです。

保育士等キャリアアップ研修は一度要件を満たすと全国どこでも有効とされ、施設によっては資格手当が支給される民間資格を取得する方法もあります。ただし、いずれも年収アップを保証するものではなく、勤務先の規定や予算によって結果は変わります。hoiku-is.jp

この記事のポイント

  • 保育士の平均年収は約406.8万円(令和6年度賃金構造基本統計調査・額面)
  • 年齢別では20代前半約335万円〜50代約467万円のレンジ
  • 経験15年以上で約464万円、役職なしでも経験を積むほど上がりやすい
  • 施設長は私立約698万円・公立約772万円、主任は私立約568万円・公立約677万円
  • 都道府県別は京都府456.7万円が最高、東京都は422.3万円
  • 手取りは額面の8割前後(年収400万円台で310万〜330万円程度)が目安
  • 年収アップには経験・役職・転職・処遇改善制度の活用が現実的

参考情報

← 記事一覧へ · 記事を検索 · 年収指数を見る · トピック一覧