相撲の給料はいくら?力士の番付別年収と月給を解説
相撲の給料の基本:月給がもらえるのは「関取」だけ
大相撲の力士が日本相撲協会から受け取るお金は、一般企業の給与とは仕組みがかなり異なります。まず押さえておきたいのが、毎月の「月給」が支給されるのは十両以上の「関取」だけという点です。幕下・三段目・序二段・序ノ口の力士は「力士養成員」と位置づけられ、月給は出ません。
関取の月給は番付(地位)ごとに決まっており、横綱・大関・関脇・小結・前頭・十両の順に高くなります。月給に加えて、本場所の成績に応じて積み上がる「力士褒賞金(通称・給金)」、優勝賞金や三賞の賞金、取組ごとの懸賞金などが加わります。
- 月給が支給されるのは十両以上の関取のみ
- 幕下以下は月給なし。代わりに本場所ごとの場所手当
- 収入は月給+力士褒賞金+賞金・懸賞金などで構成される
番付別の月給と年収の目安(改定前)
日本相撲協会は月給額を公式には公表していませんが、報道や取材をもとにした金額が広く共有されています。改定前(2026年12月まで)の月給は、横綱300万円、大関250万円、関脇・小結180万円、前頭140万円、十両110万円とされています。
月給を12か月分にした単純計算では、横綱3600万円、大関3000万円、三役2160万円、前頭1680万円、十両1320万円です。さらに最低額の力士褒賞金を加えた年収の目安は、横綱で約3960万円、大関で約3240万円、三役で約2300万円、前頭で約1820万円、十両で約1400万円となります。
- 横綱:月給300万円/年収目安 約3960万円
- 大関:月給250万円/年収目安 約3240万円
- 関脇・小結:月給180万円/年収目安 約2300万円
- 前頭:月給140万円/年収目安 約1820万円
- 十両:月給110万円/年収目安 約1400万円
2027年からは月給が引き上げへ
日本相撲協会は2026年7月30日の理事会で、関取の月給を引き上げると発表しました。適用は2027年(令和9年)一月場所からで、関取の給与改定は2019年以来8年ぶりになります。
改定後は横綱330万円、大関275万円、関脇・小結200万円、前頭155万円、十両120万円となる見込みです。あわせて幕内優勝賞金は1000万円から2000万円へ倍増し、三賞の賞金も200万円から300万円に引き上げられます。賞金の改定は1994年以来33年ぶりと報じられています。
- 横綱:300万円→330万円(+30万円)
- 大関:250万円→275万円(+25万円)
- 関脇・小結:180万円→200万円(+20万円)
- 前頭:140万円→155万円(+15万円)
- 十両:110万円→120万円(+10万円)
幕下以下の力士は月給なし。場所手当はいくら?
幕下以下の力士には月給が支給されず、本場所ごとに「場所手当」が支払われます。年6場所制のため、この手当が年に6回入る形です。金額は幕下16万5000円、三段目11万円、序二段8万8000円、序ノ口7万7000円とされています。
幕下の手当を年6場所分で単純計算すると約99万円です。十両の月給110万円(年収目安約1400万円)と比べると差は非常に大きく、十両に昇進するかどうかが収入面での大きな分かれ目になります。2027年からの改定では、幕下の場所手当は16万5000円から18万円へ引き上げられる予定です。
- 幕下:1場所16万5000円(年6場所で約99万円)
- 三段目:1場所11万円
- 序二段:1場所8万8000円
- 序ノ口:1場所7万7000円
- 十両昇進が収入面の大きな関門
力士褒賞金(給金)・賞金・懸賞金の仕組み
力士褒賞金は、本場所の成績に応じて積み上がっていく相撲界独特の仕組みです。勝ち越し1点につき50銭、金星(平幕が横綱を破る)で10円、幕内優勝で30円、全勝優勝で50円が加算され、積み上げた「持ち給金」を4000倍した金額が本場所ごとに支給されます。
さらに、幕内最高優勝の賞金(改定後2000万円)、三賞(殊勲・敢闘・技能)各300万円、取組ごとの懸賞金(1本7万円・税込、力士の取り分は6万円)などが加わります。優勝や懸賞金を多く獲得した力士は、月給ベースの年収を大きく上回ることもあります。
- 力士褒賞金:横綱60万円/大関40万円/幕内24万円/十両16万円(1場所の最低額)
- 幕内最高優勝賞金:1000万円→2000万円(2027年から)
- 三賞:各200万円→各300万円
- 懸賞金:1本7万円(税込)、力士取り分6万円
一般の平均年収と比べるとどうか
厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとにした一般労働者の年収は、男女計で約490万円、男性で約540万円、大学卒で約570万円が目安です。関取の年収はこれを大きく上回る水準ですが、関取は幕内・十両を含めても人数が限られており、すべての力士がこの収入を得られるわけではありません。
幕下以下の力士は月給がなく、場所手当のみで年間100万円前後というケースも珍しくありません。力士全体の平均年収を単純に算出することは難しく、番付や在籍年数、成績によって差が非常に大きい点には注意が必要です。
- 一般労働者(男女計)の年収目安:約490万円
- 男性:約540万円/大学卒:約570万円
- 関取は高収入だが人数は限られる
- 幕下以下は年100万円前後のケースも
この記事のポイント
- 月給がもらえるのは十両以上の関取だけ。幕下以下は場所手当のみ
- 改定前の月給は横綱300万円、大関250万円、三役180万円、前頭140万円、十両110万円
- 月給+最低額の褒賞金による年収目安は横綱約3960万円、十両約1400万円
- 2027年一月場所から月給が約10%引き上げ、幕内優勝賞金は2000万円に倍増
- 幕下以下の場所手当は年6場所で約99万円。十両昇進が収入の大きな分岐点
- 優勝賞金・懸賞金・褒賞金は成績次第で大きく変動する