遺族厚生年金の所得制限撤廃で年収850万円超の共働き世帯も対象に|年収の目安と確認点

キーワード: 遺族厚生年金の所得制限が撤廃され、年収850万円超の共働き世帯も対象になります

遺族厚生年金の「所得制限」とは何か|年収850万円のライン

遺族厚生年金は、加入者や受給権者が亡くなったときに、その配偶者や子などの遺族に支給される年金です。配偶者(妻・夫)が遺族厚生年金を受け取る場合、一般に、配偶者本人の前年の所得が一定の基準額以上だと、原則として5年間支給が停止される仕組みがあります。給与収入のみのケースでは、この基準が「年収850万円相当」と説明されることが多く、いわゆる共働き・高所得世帯が論点になります。

今回ご指定の「所得制限が撤廃され、年収850万円超の共働き世帯も対象になる」という内容については、事前に行ったウェブ検索で、方針や施行時期を確定できる公的資料の検索結果が得られませんでした。そのため本記事では、断定せずに「こうした改正の議論がある」という前提で、年収850万円という金額の位置づけと、確認すべき手順を整理します。最終的な適用条件・時期は、日本年金機構や厚生労働省の公表資料で必ずご確認ください。

  • 遺族厚生年金には、配偶者本人の所得が高い場合に支給を止める「所得制限」があるとされる
  • 給与収入のみの場合、一般に年収850万円前後が停止ラインの目安として語られる
  • 停止は原則5年間とされ、配偶者の年齢などで例外があると説明されることもある
  • 撤廃時期・対象範囲は検索では確定できず、一次情報での確認が必要

年収850万円は日本の賃金統計でどの位置か|平均は約420万〜640万円

厚生労働省の令和7年(2025年)賃金構造基本統計調査(速報)によると、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の所定内給与は男女計で月340.6千円、前年比3.1%増でした。単純に12か月分に置き換えると月額ベースで約409万円、賞与を含めた年収換算ではおおむね490万円前後が一つの参考値になります。

学歴別では高校卒297.2千円、大学卒396.3千円、産業別では電気・ガス・熱供給・水道業444.0千円、学術研究・専門・技術サービス業440.3千円が上位です。いずれも年収換算でおおむね420万〜640万円のレンジに収まり、年収850万円超は平均的な会社員よりかなり高い水準であることが分かります。

  • 一般労働者・男女計:月340.6千円/年収換算の目安 約490万円(mhlw.go.jp)
  • 男性:月373.4千円/約540万円、女性:月285.9千円/約410万円(mhlw.go.jp)
  • 高校卒:月297.2千円/約420万円、大学卒:月396.3千円/約570万円(mhlw.go.jp)
  • 産業別の高水準帯:電気・ガス・熱供給・水道 月444.0千円(約640万円)、学術研究・専門・技術サービス 月440.3千円(約635万円)(mhlw.go.jp)
  • 役職別では部長級635.8千円、課長級529.2千円、係長級399.2千円(mhlw.go.jp)

共働き世帯の世帯年収と手取りの目安|850万円は世帯合計でも上位層

総務省の家計調査(2025年平均)によると、二人以上世帯のうち勤労者世帯(平均世帯人員3.20人、平均有業人員1.81人、世帯主平均51.0歳)の実収入は1世帯あたり月653,901円でした。単純に12倍すると年間約785万円で、これは世帯主と配偶者などの収入を合計した税込みの金額です。つまり「世帯年収850万円超」は、平均的な共働き世帯よりさらに上の層に位置します。

単身の勤労者世帯では実収入は月386,791円(年換算約464万円)で、こちらは賃金構造基本統計調査の一般労働者の年収換算値と近い水準です。なお、年収850万円の手取りは、扶養や社会保険料の条件によって変わるため一概には示せませんが、一般には額面の7割前後、おおむね600万円前後〜620万円程度が目安として語られることが多い金額です。あくまで概算として捉えてください。

  • 二人以上勤労者世帯の実収入:月653,901円(年換算 約785万円、名目2.8%増・実質0.9%減)(stat.go.jp)
  • 単身勤労者世帯の実収入:月386,791円(年換算 約464万円、名目4.5%増)(stat.go.jp)
  • 2025年の実質賃金指数は現金給与総額で98.0(1.3%減)と4年連続マイナス(mhlw.go.jp)
  • 名目賃金は伸びているが、物価上昇により手取りの実感が伴いにくい状況

所得制限の見直しで何が変わり得るか|確認したいポイント

仮に遺族厚生年金の所得制限が撤廃された場合、これまで配偶者の年収が850万円超という理由で支給が止まっていた世帯でも、遺族厚生年金を受け取れる可能性が出てきます。共働きで世帯年収が高い層にとっては、収入全体の見通しが変わる論点です。ただし、撤廃の時期・対象・経過措置の有無は制度改正の内容次第であり、本記事の検索では確定情報を確認できませんでした。

判断にあたっては、自分の年収が「所得」ベースでいくらと見なされるか(給与収入か所得か、他の所得を含むか)を確認することが重要です。賃金構造基本統計調査の数値はあくまで雇用労働者の平均であり、個々の世帯の受給可否を判定するものではありません。

  • 「年収850万円」は所得ではなく、給与収入に換算した目安として語られることが多い
  • 判定は前年所得、受給権者の年齢、遺族の構成など複数要件で行われる
  • 改正があっても施行日以降の支給分から適用されることが多い(経過措置に注意)
  • 具体的な可否は日本年金機構の窓口や「ねんきんダイヤル」で確認するのが確実
  • 制度改正の情報は厚生労働省の審議会資料・年金制度改正の公表資料を一次情報として確認する

参考情報

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