年収が高い仕事ランキング2025|職種・産業別の平均年収を解説
年収が高い仕事を考える前に|2025年の平均賃金を確認
厚生労働省が2026年3月24日に公表した令和7(2025)年賃金構造基本統計調査によると、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)の所定内給与は男女計で月340.6千円(前年比3.1%増)でした。男性は373.4千円、女性は285.9千円で、男女間賃金格差(男性=100)は76.6と、比較可能な1976年以降で最も縮小しています。
注意したいのは、この「所定内給与」は残業代などの超過労働給与を含まない、6月分の税込月額だという点です。実際の年収は「所定内給与×12か月+賞与・残業代」で考える必要があるため、本記事では月額を年収レンジの目安に換算して紹介します。
- 一般労働者・男女計:月34.06万円 → 年収の目安 約450万〜500万円(賞与込み概算)
- 男性:月37.34万円 → 年収の目安 約500万〜550万円
- 女性:月28.59万円 → 年収の目安 約390万〜430万円
- いずれも所定内給与からの概算であり、賞与・残業代・地域・企業規模で変動する
年収が高い産業ランキング|電気・ガス、専門サービスが上位
産業別にみると、男女計では「電気・ガス・熱供給・水道業」が月444.0千円で最も高く、次いで「学術研究,専門・技術サービス業」が440.3千円となっています。一方で最も低いのは「宿泊業,飲食サービス業」の277.2千円で、産業による差は大きい状態です。
情報通信業は正社員・正職員で月411.0千円、製造業は月346.1千円、卸売業・小売業は月374.4千円(いずれも正社員・正職員ベース)となっており、同じ「年収が高い仕事」でも業界によって水準が分かれます。
- 電気・ガス・熱供給・水道業:月44.4万円 → 年収約640万円前後(賞与込み概算)
- 学術研究,専門・技術サービス業:月44.03万円 → 年収約635万円前後
- 情報通信業:月40〜41万円台 → 年収約585万〜600万円前後
- 製造業:月33〜35万円台 → 年収約475万〜500万円前後
- 宿泊業,飲食サービス業:月27.72万円 → 年収約400万円前後(産業別では低め)
職種別で年収が高い仕事|管理的職業が突出
労働政策研究・研修機構(JILPT)が紹介する職種大分類別の賃金では、「管理的職業従事者」が月591.0千円(平均年齢51.5歳、勤続22.6年)で最も高く、次いで「専門的・技術的職業従事者」が379.8千円、「販売従事者」が340.1千円となっています。
管理的職業従事者は年齢・勤続年数が他の職種より高いことも水準を押し上げている点に注意が必要です。また職種ごとに賃金のピーク年齢が異なり、管理的職業・事務・販売は50歳代後半、サービス職業は40歳代後半、保安職業は40歳代前半がピークという特徴があります。
- 管理的職業従事者:月59.1万円 → 年収800万〜950万円台が一つの目安
- 専門的・技術的職業従事者:月37.98万円 → 年収540万〜600万円前後
- 販売従事者:月34.01万円 → 年収480万〜530万円前後
- 職種の小分類では医師・法務・会計など資格を要する職が上位に入りやすいが、本記事では大分類ベースの数値である
同じ仕事でも年収が変わる4つの要因
年収は職種や業界だけで決まるわけではありません。2025年調査では、役職別にみると部長級635.8千円、課長級529.2千円、係長級399.2千円と、役職が上がるほど賃金が高くなっています。学歴別では大学院517.4千円、大学396.3千円、高校297.2千円と差が出ています。
企業規模別では大企業385.1千円、中企業326.2千円、小企業305.6千円。都道府県別では全国計340.6千円を上回ったのは東京都(418.3千円)、神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県のみでした。
- 役職:部長級月63.58万円/課長級52.92万円/係長級39.92万円
- 学歴:大学院卒月51.74万円/大学卒39.63万円/高校卒29.72万円
- 企業規模:大企業38.51万円/中企業32.62万円/小企業30.56万円
- 地域:東京都41.83万円が最も高く、全国平均を大きく上回る
手取り年収はどのくらいになるか
求人票や統計の年収は「額面」であり、実際に口座に振り込まれる手取りは社会保険料や税金が差し引かれた金額です。一般的に手取りは額面のおよそ75〜80%が目安となりますが、年齢・扶養家族の有無・住民税・住居関連などで変わります。
正確な金額は給与シミュレーターや自治体の税情報で確認するのが確実です。以下はあくまで単身・一般的な条件での概算レンジとして参考にしてください。
- 額面年収400万円 → 手取りおよそ310万〜320万円
- 額面年収500万円 → 手取りおよそ390万〜400万円
- 額面年収700万円 → 手取りおよそ530万〜550万円
- 額面年収1000万円 → 手取りおよそ700万〜730万円
- 社会保険料率・家族構成・自治体により変動するため、あくまで目安
年収が高い仕事を目指すときの注意点
統計の数値は平均値であり、同じ職種・業界でも個人差が非常に大きくなります。また高年収職種は、資格・実務経験・役職への昇進など、年数のかかる要件が必要なことが少なくありません。
求人票の「想定年収」には固定残業代やインセンティブが含まれている場合もあるため、基本給・賞与・残業代の内訳を確認してから判断することをおすすめします。
- 統計は平均値であり、個人の年収を保証するものではない
- 所定内給与に残業代・賞与は含まれていない
- 管理的職業の水準は年齢・勤続年数の高さにも左右される
- 業界・企業規模・地域で同じ職種でも差が出る
- 求人票の年収は固定残業代込みのことがあるため内訳を確認する
この記事のポイント
- 2025年の一般労働者の所定内給与は男女計で月34.06万円、年収目安は約450万〜500万円
- 産業別では電気・ガス・熱供給・水道業(月44.4万円)と学術研究,専門・技術サービス業(月44.03万円)が高い
- 職種大分類では管理的職業従事者が月59.1万円で最も高く、次いで専門的・技術的職業従事者
- 役職・学歴・企業規模・都道府県でも年収差が大きく、東京都は月41.83万円と全国平均を上回る
- 手取りは額面の75〜80%前後が目安。統計は平均値であり個人差が大きい点に注意