忌引き休暇の給料は有給?無給?年収への影響と日数目安
忌引き休暇中の給料は「有給か無給か」会社ごとに決まる
忌引き休暇は労働基準法で定められた法定休暇ではなく、企業が任意で設ける特別休暇(法定外休暇)です。そのため、休暇中の給料を支払うかどうか、有給扱いにするか無給扱いにするかは、各社の就業規則によって異なります。
厚生労働省の調査では96.1%の企業に何らかの慶弔休暇の制度があるとされる一方、給与の扱いは企業の裁量に委ねられています。まずは自社の就業規則で「有給の特別休暇」と定められているかを確認することが第一歩です。
- 有給の特別休暇として扱う(給料が満額支給される)企業が多い
- 出勤扱いにするが賃金は支払わないケースもある
- 欠勤扱い(無給)とし、年次有給休暇の充当を推奨するケースもある
無給だった場合の年収・手取りへの影響はどのくらい?
忌引き休暇が無給の場合、休んだ日数分だけその月の給与が減ります。たとえば年収480万円前後(月給30万円台)の一般労働者であれば、1日あたりの賃金はおおむね1.2万〜1.5万円程度です。3日間を無給で休むと、月の手取りは概算で3.5万〜4.5万円ほど減る計算になります。
年収で見ると、年間で数日を無給で取得した場合の影響は数万円程度に収まることが多いです。ただし長期にわたる遠方の葬儀や、複数回の弔事が重なった場合は数万〜10万円前後の差が出ることもあります。無給が不安な場合は、年次有給休暇を充当して給料を減らさずに休む選択肢も検討してください。
- 年収400万円台:日額およそ1.1万〜1.3万円、3日無給で約3.3万〜4万円の減
- 年収500万円台:日額およそ1.4万〜1.6万円、3日無給で約4.2万〜4.8万円の減
- 年収600万円台:日額およそ1.7万〜1.9万円、3日無給で約5万〜6万円の減
続柄別の忌引き休暇の日数目安
忌引き休暇の日数は法律で決まっておらず、故人との続柄によって設定されるのが一般的です。対象となる親族の範囲は3親等までとすることが多いですが、企業によって規定は異なります。
土日祝日を含めてカウントする「暦日計算」か、出勤日のみを数える「労働日計算」かでも実際に休める日数が変わります。公休日と重なった場合は、公休日を除いた分だけが忌引き休暇として扱われるのが一般的です。
- 配偶者:7〜10日程度
- 父母・子:5〜7日程度
- 祖父母・兄弟姉妹:3〜5日程度
- 伯父・伯母・甥・姪など:1〜3日程度
- 遠方での葬儀や喪主を務める場合は追加付与する企業もある
有給と無給、それぞれのメリットと注意点
有給の特別休暇とする企業では、経済的な不安なく弔事に専念でき、従業員のエンゲージメント向上も期待できます。一方、無給とする企業では、就業規則に無給である旨を明記したうえで、希望者には年次有給休暇の充当を案内する対応が親切とされています。
なお、正社員には忌引き休暇があるがパート・アルバイトにはない、といった雇用形態による違いがあるケースもあります。非正規社員に制度がない場合でも、本人の年次有給休暇を取得できるよう配慮することが望ましいとされています。
- 有給:給料が減らない、帰属意識の向上が期待できる
- 無給:給料が減るため、年次有給休暇の充当を検討する
- 雇用形態によって適用範囲が異なる場合があるため就業規則を確認する
忌引き後に確認しておきたい実務ポイント
忌引き休暇の取り扱いは、日数の起算日(死亡当日か翌日か、葬儀日基準か)、土日祝日の扱い、必要書類の有無などで実際の取得日数が変わります。取得前に就業規則や社内規定を確認し、不明点は上司や人事に相談しておくと安心です。
緊急時はまず口頭や電話で報告し、後日メールで詳細を連絡する流れが一般的です。死亡診断書や会葬礼状などの提出が必要な場合もありますが、緊急時は後日提出を認めるなど柔軟な対応を取る企業も増えています。
- 就業規則で有給・無給、日数、対象親族、必要書類を確認する
- 暦日計算か労働日計算かを事前にチェックする
- 年次有給休暇との関係(別枠か充当か)を理解しておく
- 休暇明けは上司・同僚への挨拶と業務の引き継ぎ状況を確認する