ベトナムの平均年収はいくら?2026年最新の賃金水準を日本と比較
ベトナムの平均年収はどのくらい?2026年の水準
ベトナム統計局が2026年7月に公表した労働・雇用の報告によると、2026年上半期の労働者1人あたり平均月収は9.0百万ドンでした。単純に12倍すると年108百万ドンとなり、ベトナム通信社は月340ドル超(年換算で約4,100ドル)と換算しています。日本円の目安(1VND≒0.006円、1ドル≒150円換算)では、月およそ5.4〜5.5万円、年収で約60〜70万円のレンジです。
同じ統計でも「賃金をもらって働く人」に絞ると水準は上がり、上半期の平均は月10.0百万ドン(年換算120百万ドン)。日本円では月およそ6万円台、年収で約70〜75万円のレンジになります。対象や定義によって数字が動く点には注意が必要です。
- 労働者全体の平均月収:9.0百万ドン(年換算 約60〜70万円)
- 賃金労働者に限定:月10.0百万ドン(年換算 約70〜75万円)
- 前年同期比の伸びは8.7%と、水準は低いものの上昇ペースは速い
都市と農村・男女で見る年収格差
ベトナム国内でも地域や性別による差は小さくありません。2026年上半期の賃金労働者ベースでは、男性10.5百万ドン・女性9.5百万ドン、都市部11.1百万ドン・農村部9.1百万ドンでした。都市と農村の差は月2百万ドン(約1.2万円)に達し、同じ国の中に月給で2割以上ひらく二つの労働市場がある状態です。
世帯生活水準調査(2025年確定値)では、全国の1人あたり平均月収は600万5000VND(約3万6400円)で、最も高いハノイ市は837万4000VND(約5万1000円)、最低のディエンビエン省は258万3000VND(約1万5700円)でした。省・市によって年収換算で約20万〜60万円台まで幅がある点は、平均値だけを見ると見落としやすいポイントです。
- 男性:月10.5百万ドン/女性:月9.5百万ドン
- 都市部:月11.1百万ドン/農村部:月9.1百万ドン
- ハノイ市の1人あたり月収:約5万1000円(年換算 約60万円台)
- ディエンビエン省:約1万5700円(年換算 約19万円前後)
最低賃金と物価の動き
ベトナムの地域別最低賃金は2026年1月に地域別平均で約7.2%引き上げられました。最も高い「地域1(ハノイ市・ホーチミン市の都市部など)」では月額531万ドン(約3万2000円)となり、年換算でも約39万円程度です。最低賃金はあくまで下限であり、平均年収とは水準が大きく異なります。
物価は2026年1〜8月の平均で前年同期比4.45%上昇、コアインフレは4.24%でした。所得の伸びが8%台であるため、物価を引いた後も実質ベースで所得が増えている方向は続いています。ただし為替レートや物価水準を考慮せずに日本円へ単純換算すると、生活実感とズレが出る点には注意してください。
- 地域1の最低賃金:月額531万ドン(約3万2000円)
- 2026年1月に地域別平均で約7.2%引き上げ
- インフレ率(2026年1〜8月平均):4.45%
日本とベトナムの年収を比較すると
日本の賃金構造基本統計調査(2025年・一般労働者)を基にした年収換算の参考値では、男女計で約490万円、男性約540万円、女性約410万円です。ベトナムの労働者平均(年約60〜70万円)と単純比較すると、日本はおおむね7〜8倍の水準になります。
ただしこれは為替レートで換算した名目の比較であり、物価水準を考慮した購買力平価とは異なります。ベトナム国内での生活費は日本より低いため、現地での暮らしやすさは数字ほど単純ではありません。国際比較では、為替変動や賃金の定義の違いを踏まえて読むことが重要です。
- 日本(一般労働者・2025年):年収約490万円(賞与込み概算)
- 日本の男性:約540万円/女性:約410万円
- ベトナムの労働者平均:年約60〜70万円
- 単純な名目比較では日本が7〜8倍程度
ベトナムの年収を見るときの注意点
ベトナムの賃金統計は、対象(全労働者か賃金労働者か)、地域(都市部か農村部か)、雇用形態(正規か非正規か)によって結果が大きく変わります。2026年第2四半期の就業者のうち非正規は61.7%に達しており、平均値だけを消費市場の指標に使うと実態とずれる可能性があります。
また、15〜24歳の失業率は上半期で8.77%と、労働年齢層全体の2.23%の4倍近くに上ります。若年層の雇用環境や地域差を踏まえ、平均年収は「幅のある参考値」として捉えるのが現実的です。
- 全労働者ベースか賃金労働者ベースかで水準が変わる
- 都市部・農村部、正規・非正規で大きな差がある
- 若年層(15〜24歳)の失業率は8.77%と高い
- 為替・物価を考慮せず単純比較しない
この記事のポイント
- ベトナムの労働者平均月収は9.0百万ドン、年収換算で約60〜70万円
- 賃金労働者に限ると月10.0百万ドン、年収約70〜75万円
- 都市部と農村部、男女、省・市による格差が大きい
- 最低賃金は2026年1月に約7.2%引き上げ、地域1で月531万ドン
- 日本(一般労働者・年約490万円)と比べると名目で7〜8倍程度