大卒の平均年収はいくら?2025年データで年齢・業種別に解説
大卒(大学卒)の平均年収は約570万円前後が目安
厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査」によると、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)のうち大学卒の所定内給与額は月39万6,300円でした。同じ調査の学歴計(全体)は月34万600円、高校卒は月29万7,200円です。
この月額を単純に12倍し、年間賞与を含めた概算レンジに直すと、大卒は年収500万〜620万円あたり、中心値は約570万円前後が一つの目安になります。ただし所定内給与は残業代や通勤手当を含まない金額であり、勤続年数・年齢・業種・企業規模・地域で大きく振れる点には注意してください。
- 大学卒(男女計):月39万6,300円/年収約570万円前後(概算)
- 高校卒(男女計):月29万7,200円/年収約420万円前後(概算)
- 大学院卒(男女計):月51万7,400円/年収約700万円前後(概算)
- 一般労働者全体(男女計):月34万600円/年収約490万円前後(概算)
大卒と高校卒・大学院卒の年収差はどのくらい?
2025年の学歴別賃金を男女計で比べると、高校29万7,200円、専門学校31万3,700円、高専・短大32万1,200円、大学39万6,300円、大学院51万7,400円でした。大学卒は高校卒より月約10万円高く、単純な年収差では100万円以上になります。
男女別にみると、大学卒は男性42万9,600円、女性32万7,400円です。男女間賃金格差(男性=100)は76.6と、比較可能な1976年以降で最も縮小しましたが、依然として同じ学歴でも男女で差が残っています。
- 高校卒との差:月約10万円(年収換算で100万円超の差)
- 大学院卒との差:月約12万円(年収換算で130万円前後の差)
- 大学卒の男女差:男性42万9,600円・女性32万7,400円
- 新規学卒の大学卒初任給相当:月26万2,300円(所定内給与)
年齢別にみる大卒の年収カーブ(20代〜50代)
大卒の賃金は20代で緩やかに上がり、40代以降に大きく伸びる形が一般的です。2025年調査でも、大学卒は40〜44歳で月42万5,300円、45〜49歳で45万8,400円、50〜54歳で49万4,900円、55〜59歳で52万9,100円となっています。
年収レンジの目安としては、大卒20代が350万〜450万円、30代が450万〜550万円、40代が550万〜650万円、50代が600万〜700万円前後といった幅で捉えると実態に近くなります。同じ大卒でも年代で100万円以上の差が出る点が重要です。
- 20代:年収350万〜450万円あたりが目安
- 30代:年収450万〜550万円あたりが目安
- 40代:年収550万〜650万円あたりが目安
- 50代:年収600万〜700万円あたりが目安
勤続年数・役職で変わる大卒の年収
勤続年数別にみると、大学卒は勤続0年で月31万1,700円、5〜9年で36万500円、15〜19年で44万1,000円、30年以上で53万7,400円です。同じ大卒でも勤続年数が長いほど賃金が上がる傾向がはっきり出ています。
役職が付くとさらに差が開きます。管理職・役職者を含む層では月額50万円を超えるケースも珍しくなく、年収700万円以上も視野に入ります。一方で、役職なし・勤続年数が短い場合は年収400万円台にとどまることも多く、役職の有無は年収を左右する大きな要素です。
- 勤続0年:月31万1,700円(年収400万円台前半の目安)
- 勤続5〜9年:月36万500円(年収450万円前後の目安)
- 勤続15〜19年:月44万1,000円(年収550万円前後の目安)
- 勤続30年以上:月53万7,400円(年収700万円前後の目安)
業種・都道府県別にみる大卒の年収の振れ幅
産業別の賃金(男女計)では、電気・ガス・熱供給・水道業が月44万4,000円で最も高く、次いで学術研究・専門・技術サービス業が月44万300円、金融・保険業が月43万7,000円、情報通信業が月40万6,000円となっています。一方、宿泊・飲食サービス業は月27万7,200円で最も低く、業種による差は非常に大きいです。
地域別では、全国計が月34万600円であるのに対し、東京都は月41万8,300円と突出しています。全国平均を上回ったのは東京都・神奈川県・愛知県・大阪府の4都府県のみでした。大卒の年収を考えるときは、業種と勤務地をセットで見ることが欠かせません。
- 電気・ガス・熱供給・水道:月44万4,000円(年収600万円台の目安)
- 学術研究・専門・技術サービス:月44万300円(年収600万円台の目安)
- 金融・保険:月43万7,000円(年収600万円台の目安)
- 情報通信:月40万6,000円(年収500万円台後半の目安)
- 宿泊・飲食サービス:月27万7,200円(年収400万円前後の目安)
大卒の手取りは年収の7〜8割が目安
年収570万円の場合、所得税・住民税・社会保険料を差し引いた手取りはおおむね420万〜450万円前後(月35万円前後+賞与)が目安です。年収が上がるほど税率と社会保険料の負担が増えるため、手取りの伸びは年収の伸びより緩やかになります。
手取りを増やしたい場合は、iDeCoやふるさと納税などの制度を使った税負担の最適化が有効です。ただし制度の上限や要件は年齢・勤務先・家族構成で変わるため、勤務先の制度や国税庁・自治体の案内で必ず確認してください。
- 年収400万円台:手取りは年300万〜330万円前後が目安
- 年収500万円台:手取りは年380万〜420万円前後が目安
- 年収600万円台:手取りは年440万〜480万円前後が目安
- 年収700万円台:手取りは年500万〜550万円前後が目安
この記事のポイント
- 2025年の大学卒の所定内給与は月39万6,300円、年収換算で約570万円前後が目安
- 高校卒(月29万7,200円)との差は年収換算で100万円超
- 年齢・勤続年数・役職・業種・地域で年収レンジは大きく変動する
- 業種別では電気・ガス・熱供給・水道が最高、宿泊・飲食が最低
- 手取りは年収の7〜8割が目安。制度利用時は最新の公式情報を確認する